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創刊1924年(大正13年)、通巻1000号を超えた鶏の専門誌!
カントウ友の会第41回定期研修総会開催

 カントウ友の会(久保惣一会長)は七月十一日、群馬県渋川市伊香保町において第四一回定期研修総会を開催した。同総会では、役員総会報告に続いて記念講演会が行われた。講演は、千葉県畜産総合研究センターの村野多可子氏が「最近の外部寄生虫対策について」と題して、続いて群馬県畜産試験場中小家畜研究グループの後藤美津夫氏が「平成十八年度鶏経済能力検定成績の中間報告について」をテーマに報告した。
 以下では、村野氏の講演内容について概要を紹介する。

「最近の外部寄生虫対策について」
千葉県畜産総合研究センター 村野多可子


1.ワクモとトリサシダニの生態
 ワクモは、熱帯、冷帯を問わず世界各国に分布している。唯一南極では発見されていない。最近の報告でもヨーロッパ、アフリカ、アジア、北米、中南米、ロシアで確認されている。
 トリサシダニは、日本のような温帯地域や寒帯地域に分布するが、近年ブラジル、キューバ、パキスタンでも報告されており、生態の分布が広がりつつある。
 ワクモの卵は、卵形で透明に近い白色(四~七個)、五日以内に孵化する。幼ダニは白色で三対の脚をもち、一日以内に脱皮する。第一若ダニは、吸血前はわずかに薄い茶色をしている。吸血した後、一日以内に脱皮する。第二若ダニは吸血後二日以内に脱皮し成ダニとなる。卵から成ダニに成長するまで八~九日間かかる。
 トリサシダニの卵は二~三個であり、二日以内に孵化する。幼ダニはワクモと同様一日以内に脱皮する。第一若ダニは、吸血後二日以内に脱皮する。第二若ダニは吸血なしで一日以内に脱皮し、成ダニとなる。卵から成ダニになるまで五~七日間でワクモよりやや早い。
ワクモの生息場所は、昼間は集卵ベルト・除糞板の下、ケージや餌樋の繋ぎ目などであり、そこに隠れている。夜間に鶏体に這い上がり吸血する。頸部周辺にいることが多い。大発生の場合には、昼間でも鶏体に寄生する。繁殖時期は早春から晩秋にかけてである。年間を通して温度が一定のウインドウレスやセミウインドウレス鶏舎では、常時増殖している。冬場の東北、北海道でもワクモは増殖を繰り返している。寿命は好条件下であれば、成ダニは吸血なしで約九か月生存する。
(続きは9月号に掲載)