鶏声人語
笑顔が見えるのはいつの日か
1 次産業の域を脱しない業界
原料高の製品安に泣くわが業界。生きるか死ぬかの斗いではないが、出口が見えないだけに手の打ちようがない現実。経営内容の良かった生産者曰く「どんな対策を打っても赤字は赤字、こういう時には積極経営ではなく、静かにしていることが一番」だという。コロナにより業界需要は停滞しウクライナ戦争により原料相場は上伸し、いつ太陽が業界に笑顔を見せてくれるのかと思うは、世の流れを知らぬ大人なのか、それとも自分だけは生き残れると固く信じる大人のふりをする経営者なのか。今まで元気であった小売店が急に身を沈めるこのごろ。超大手食品メーカーまでが、来年前半で鶏ガラスープ工場を閉鎖するといった情報が流れて来るだけに深刻さがわかる。食品はすべて大幅値上げをするといわれるだけに家庭消費に与える影響は深刻である。値上げをしない商品を探すことが難しくなりつつある食品業界にとって、起死回生策は採卵鶏総羽数10%減羽するしか回復の道はないということである。昨今は鳥インフルエンザの発症により長期低迷で推移するといわれていた相場が、真逆の方向に向かい笑顔が戻った。こう見ると産業規模は大きくなったものの、1 次産業から脱却はまだまだ先なのかもしれない。
「鶏の研究 2022年5月号」 目次
笑顔が見えるのはいつの日か
1 次産業の域を脱しない業界
原料高の製品安に泣くわが業界。生きるか死ぬかの斗いではないが、出口が見えないだけに手の打ちようがない現実。経営内容の良かった生産者曰く「どんな対策を打っても赤字は赤字、こういう時には積極経営ではなく、静かにしていることが一番」だという。コロナにより業界需要は停滞しウクライナ戦争により原料相場は上伸し、いつ太陽が業界に笑顔を見せてくれるのかと思うは、世の流れを知らぬ大人なのか、それとも自分だけは生き残れると固く信じる大人のふりをする経営者なのか。今まで元気であった小売店が急に身を沈めるこのごろ。超大手食品メーカーまでが、来年前半で鶏ガラスープ工場を閉鎖するといった情報が流れて来るだけに深刻さがわかる。食品はすべて大幅値上げをするといわれるだけに家庭消費に与える影響は深刻である。値上げをしない商品を探すことが難しくなりつつある食品業界にとって、起死回生策は採卵鶏総羽数10%減羽するしか回復の道はないということである。昨今は鳥インフルエンザの発症により長期低迷で推移するといわれていた相場が、真逆の方向に向かい笑顔が戻った。こう見ると産業規模は大きくなったものの、1 次産業から脱却はまだまだ先なのかもしれない。
「鶏の研究 2022年5月号」 目次