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創刊1924年(大正13年)、通巻1000号を超えた鶏の専門誌!
鶏声人語

植物" 肉" がいつの間にか
業界に鎮座


 養鶏界の技術革新を見るには展示会を見ろとは、先輩諸氏によくいわれた。技術革新は一寸目を離していると予想以上の速さで進む。その速さはシステム的なものから経済革新的なものと幅は広い。また、流通業者のなかには世界の流れに敏感に反応し、新たな物流部門へ駒を動かす。そのスピードは技術革新以上だと…。産業界そのものを根底から変える力を持っている。時には想像以上の激震が走る。個々の企業だけで解決するには難しい力を持ち、重くのしかかって来る。また、産業界を二分化する方向に動きを変える力も露呈する。資本力だけとは考えられない何かがあるとは問題に直面して初めてわかることである。一方、環境問題は畜産業界に新たな問題を呼び起こし、想像以上に速く新製品を市場に送り出す。植物から生産される" 肉" は特定な消費者向けでは無く、特殊商品では無く一般商品として流通段階に入り込む。その商品を製造するメーカーはわれわれ業界に席を置き、特別な産業から誕生したものでは無いだけに問題は大きい。いつの間にか新商品はわれわれの仲間として鎮座する日が近い将来来るのかもしれない。

「鶏の研究 2021年10月号」 目次