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創刊1924年(大正13年)、通巻1000号を超えた鶏の専門誌!
鶏声人語

世界を一回りする鳥インフルエンザウイルス
今後どの様なウイルスの主流になるのか


 本誌6 月号で京都産業大学鳥インフルエンザ研究センター・大槻公一教授は「高病原性鳥インフルエンザ(H5)の現況」記事中で、「北米大陸で過去になかったH5N8 高病原性鳥インフルエンザウイルスがカナダおよびアメリカ合衆国の広い地域に拡散して大きな被害を家禽産業に与えている。1996 年中国に出現したH5N1 亜型高病原性鳥インフルエンザウイルスから派生したさまざまなN 亜型のH5 鳥インフルエンザウイルスが中国国境を越えて世界に拡散。中国→韓国→シベリア(中国東北部)→ヨーロッパ、北アメリカ大陸→東アジア(日本、台湾)という鳥インフルエンザウイルスの流れが起きた可能性が高い」と報告。今後どの様なウイルスが主流をなすのか監視が必要だという。いつのまにか変異し、人に影響を及ぼす距離まで近づきつつあるといわれる高病原性鳥インフルエンザウイルスの正確な情報入手が一番求め
られる。

情報は独り歩きをしだしたら止められない

 玉が大幅に不足しているとは大手採卵鶏生産者の話。欠品を出すことは許されず駆け回る。その過程で、常識的には考えられない情報が流れ出てくる。情報は感情も持たず独り歩きをする。嘘か真か知らないが大きな大きな話が頭を通り過ぎる。

鶏声人語

今は外へ向けての発言を控えるべき時期と心すべき

 日本養鶏協会の役員人事はどうなっているのかといった声が多く寄せられる。会員であれば直接事務局に聞いてみれば……と。内々で各種調整が行われているのであろうが、伝わってくる情報を精査すると口が禍災いし、まとまるものもまとまらず情報が一人歩きしているような感すら見受けられる。こう云う時こそ自然の流れに身を任すことも一つの方法なのかもしれない。一番難しいのは会長人事といわれるが、過去において総合農政調査会の丹羽国会議員が敏腕を振ったように、国会議員に委託するのも一つの方法である。6月を目前に役員人事が控えているだけに、挙国体勢の確立が求められていることは間違いのない事実である。過去の教訓として重要会議は必ず開示することである。また、執行部はいたずらな発言を控えるべきである。

高相場の出現は消費者に支持される商品開発の結果か

 高相場が続く鶏卵価格。この要因は単純明解である。需給バランスの崩れによるもので、特別なことをしたわけでもない。また業務需要の多面化が高値定相場の出現に繋がったわけで、その中でもコンビニエンスストア並びにドラッグストアの動きは今後の相場に影響を与えることは事実である。数年前のようにマヨネーズ需要と連休行楽需要といった単純な背景から新たな卵需要の開発、すなわち消費者に支持される商品開発といった攻めの姿勢がこのような強含み相場に転じているという見方が強い。