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創刊1924年(大正13年)、通巻1000号を超えた鶏の専門誌!
鶏声人語

寡占化は進む、中小規模生産者の生き残れる道は限られる
 農林水産省公表の畜産統計によると採卵鶏の飼養戸数は前年比160戸(5.7%)減少の2,650戸となった。10万戸以上の階層は対前年同期比0.3%増加、5万~9万9,999羽の階層は6.9%の減、1万~4万9,999羽が9.2%の減少となった。10万羽以下を合計すると16.1%の減少となった。10万羽以上の階層では年々増加帰朝にあり大規模化が進み、ヨーロッパ型ではなくアメリカ型の構造に向かっている。一方ブロイラーでは飼養戸数2,420戸(ブロイラー飼養戸数調査は2009年で終了し、今年から復活した)となった。いずれにせよ寡占化は進む。中小規模生産者が生き残れる道は、大手ができない生産形態に限られる。

小玉が多いのはなぜか もっと大玉が欲しいと消費者の声
 先日、有機農業に興味を持つ消費者の会合に出る場があった。話の中心は有機食品は今後わが国で普及するのかであった。これら有機に関する一連の話題は本誌姉妹誌「自然と農業」を見て頂くとする。話題の中にわが業界のこと、すなわち「なぜ最近の卵は小さいのか」で、大きいのであればお金を出すと。その理由について①季節的要因②鶏種能力③飼料の問題等を説明したところ、なぜ業界はインターネット、一般マスコミ等を使って説明しないのか…と。説明責任が生産者にはあると。この問題は業界であるならば当たり前と流すところだが、消費者にとっては、最近の小玉が多く流通販売されることが奇異に映っている事実。



目次
◾展望 TPP、積極的な情報開示を
◾ワクモへの挑戦(1)
◾養鶏技術、伝えてこそ技術なり(12)
◾ブロイラー用配合飼料とその給与パターンに関する考察(27)
◾非定型的鶏病詳論(37) 中毒(その2)とHACCPの重要性
◾昭和の養鶏昔ばなし(27)
<鶏界の動き>
◦採卵鶏飼養戸数は2,560戸まで減少 農林水産省大臣官房統計部
◦マレーシアでの第18回TPP交渉会合の報告会を開催 日本の畜産ネットワーク

◦誘導換羽後に発生した伝染性コリーザ
◦種鶏・ブロイラー共にFFの良好な成績が多数報告
◦ブロイラーの鶏パスツレラ症
◦鶏大腸菌症の主症状・予防のポイントから新製品生ワクチンの効果まで全国3か所で講演
◦大分県における飼料用米品種「ホシアオバ」の選定と栽培法の確立
◦米トレーサビリティ法における用途限定米穀の扱い
◦飼料用米を活用した主なブランド鶏卵・鶏肉一覧
<随想> 何が正しいのか
 ~ ヒエラルキーと大企業病 ~