創刊1924年(大正13年)、通巻1000号を超えた鶏の専門誌!
鶏声人語
猛暑による影響大
 農水省は9月1日付け、各地方農政局等に「暑熱による畜産関係被害状況と技術指導の徹底について」を通知した。本年7月以降全国的に気温が高い状況が続いていることから、7月以降の暑熱による畜産関係の被害調査をすると共に、被害の防止に向けて地方農政局を通じて各都道府県に対し、各管内の気象に応じた適正な技術指導を行うよう発出したもの。本年7月1日~8月15日における全国(宮崎県を除く)の暑熱による家畜の死亡または廃用頭羽数は①乳用牛959頭(20年度同期703頭)②肉用牛235頭(20年度同期259頭)③豚657頭(20年度同期527頭)④採卵鶏136,000羽(20年度同期56,000羽)⑤ブロイラー289,000羽(20年度同期170,000羽)。この数値は農水省の公表であるが親雌処理業者等周辺業者によるとその数はもっと多いと言われる。鶏の理想的な温度環境は18~24度Cで、24度Cを超えると鶏は過剰な体温を放出する可能性が高い。鶏自身は30度Cまでは体温調節ができ、鶏舎の温度が40度Cに達すると体温は劇的に上昇すると言われるだけに、生産性に多大なる影響を与える。全国的な猛暑は自然界のすべてに影響を及ぼす。猛暑による影響は循環型社会をも崩す力を内包する。

鶏卵、ブロイラー自給率公表は何を意味する 平成21年度食料自給率のカロリーベースは前年度と比較して1ポイント低下し40%、生産額ベースでは70%となった。鶏肉の自給率は平成20年度と変わらず70%、鶏卵も前年と同じ96%となった。一方、飼料自給率は20年対比1%落ちの25%となった。飼料自給率の統計数値は理解できるが鶏卵、ブロイラーの自給率の公表について、編集子には理解できない。意味が無い数値だと思う。加工産業養鶏の自給率計上より大切なものは、資料自給率の詳細な分析である。(2010年10月号)


10月号目次・展望
知と理と力をもった主導者が必要
・新たな飼料原料と最近の採卵鶏の能力・特徴について①
・鶏の遺伝子組換え技術のこれまでとこれから③
・生菌剤を用いた名古屋コーチンの無投薬飼育技術
・非定型的鶏病詳論③
・ブロイラーの光線管理④

<鶏界の動き>
・業務用新商品試食説明会
 ~キユーピー㈱
・来場者1万3030人、出展数549社
 ~アグリフードEXPO東京2010
・ブロイラーの屠体品質の向上が生産性の改善に繋がる
 ~ジンプロ養鶏セミナー
・2010 アメリカの乾燥卵を使用した洋菓子セミナー
 ~アメリカン・エッグ・ボード/アメリカ家禽鶏卵輸出協会

・「AWへの関心高いが、実行に移すかは未定」
 ―アンケート調査82社の回答より―
・鶏糞の超臨海水ガス化によるエネルギー変換および副産物からの資源回収
 ~第9回日本畜産環境学会より~
・品質管理へのこだわり~生産履歴、チルド、栄養強化、定重量パック~ 企業とのコラボでインパクトを与える
 ~伊勢俊太郎
・猛暑の影響を受け、家畜の斃死数増加
 ~農林水産省
・鶏肉自給率70%、鶏卵96%で共に横ばい 平成二十一年度食料自給率、食料需給表(概算値)公表
 ~農林水産大臣官房食糧安全保障課
・随想 国の指導者が営業マン
 ~加藤宏光

<海外技術選集>
・ヒートストレス管理Part1 高温下における採卵鶏の反応(上)
・飼料が病原体汚染されないことが最優先事項となる(上)