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創刊1924年(大正13年)、通巻1000号を超えた鶏の専門誌!
鶏声人語
卵価の上伸理由の分析を
 今年後半の鶏卵業界いや相場構成が注目されている。何故この時期に相場が上伸したのか、関係者の話を総合すると、成鶏更新緊急支援事業もさることながら、加工筋の買いが強いことを挙げる。消費者の購入意欲は低調でありデフレスパイラルのなか、上伸する背景は単純な原因であると。すなわち、需給バランスの上に相場が形成されているとするならば、支援事業の持つ意味さらには大手生産者を中心とする増羽そして消費低迷とは等について業界は真剣に検討しなければならない。わが業界で最も重要なことは情報の積極的開示であると同時にコンプライアンスである。「他人の不幸は蜜の味」では、業界の先行きに暗い影が横たわる。業界が真に一本化してこそ対応が可能となる。

業界の構造変化、着実に進行
 養鶏界の構造変化が着実に進行している。その一番良い例が飼料メーカーの直営農場の分離であり、資本の再編成である。この動きはさらに進むものとみられ、その具体的な動きが見え隠れする。鶏卵業界のインテグレート化とはここ数年よく耳にする言葉であるが売り側から再編成の一歩は始まっている。

飼料原料の多面的取組みを
 飼料原料の多様化は、可及的速やかに実施しなければならない畜産行政の大きな課題である。トウモロコシ中心から飼料米・飼料用麦の輸入自由化等、無資源国日本の現状を打破するためには、ありとあらゆる方策を講じなければ、将来的畜産の展望は開けない。
(2010年8月号)

8月号目次
・展望
 注目されるJA総研の消費行動調査 今年に入り大手調査会社が動向調査
・非定型的鶏病詳論①
・鶏の遺伝子組換え技術のこれまでとこれから②
・ブロイラーの光線管理②
・弱酸性次亜塩素酸水溶液の養鶏分野での適用事例③

<鶏界の動き>
・FOOMA JAPAN2010国際食品工業展
 ~㈳日本食品機械工業会
・チキンバーガー新発売
 ~日本マクドナルド㈱
・有機飼料の国内入手は困難な状況
 ~(独)農林水産消費安全技術センター
・課題は「需要に見合った生産」
 ~農林水産省
・十文字保雄新会長を選出
~日本チャンキー協会

・平成二十二年度日本コッブ会技術部会 講演
 ~日本コッブ会
・随想 燃えない症候群 最近の若者には夢がない?
 ~加藤宏光
・供給価格は据え置きに
 ~全国農業協同組合連合会
・卵と鶏肉の消費行動に関する調査結果
 ~㈳JA総合研究所
・肉用若鶏の処理羽数および処理重量は増加傾向
 ~農林水産省
・農水省、鶏の改良増殖目標策定へ
 ~農林水産省
・平成二十二年下期 畜産関連業界・学会・研究会・大会開催一覧表
<海外技術選集>
・育種群により雛の生産率と品質を高める(上)
・超断熱ドーム鶏舎の有望な兆し(上)