創刊1924年(大正13年)、通巻1000号を超えた鶏の専門誌!
鶏声人語
言動一致することが求められる2010年 
 「市場からの要望に応えるために増羽し、過去のように一律的な生産調整は難しい」とは大規模生産者がよく使う言葉である。一瞬もっともだと思うが時が経つと奇異に映るのはなぜだろうか。また、特定な生産者を攻撃することが組織防衛の道だと思っている生産者。どこか変だ。業界の力を一つにして「危機脱出を」と強調する裏では逆の現象も。前述した言葉は2009年の業界で数多く耳にした。2010年は2009年と同じ傾向をたどるのか。力の分散は業界を負の方向にに持っていくことは間違いのない事実である。言動一致することが求められる2010年でもある。

静かに進む鶏卵のインテグレーション
 採卵鶏の飼養戸数は3,000戸を割り大規模生産者の市場占有率は60%以上を占める業界にあって寡占化は急激に進む。鶏卵のインテグレーション化も予想以上に早く業界をおおう。ブロイラー産業とまでには即いかないと思うが、商社による飼料業界への発言力が増加し、さらに流通段階への介入も急ピッチに進み、系列化を推し進める。一番良い例がコンビニエンスストアの買収・合併である。商社主導によるバーティカルインテグレーション(垂直統合)は音をたてずに静かに進行する。入り口を押さえ出口も押さえる、その結果は資本の力がものを言う。

負の材料を積み残しては問題が大きくなる
 生産者は消流業者の声を無視しての産業存立はあり得ないと考え、安心・安全を求める消費者の声にすべて耳を貸す。安心・安全の対価を消費者は無視、いや考えずに要求する。要求は天よりも高く、その声は天まで届くほど大きい。この声に業界、流通業界は怯える。安心・安全とは精神的・物質的なものが伴うだけに生産者負担は大きくなる。重要なことは養鶏界の置かれている状況をどれだけ消費者に理解してもらう努力をしているかである。また流通業者に対しても同じである。負の材料を積み残しては問題が大きくなる。その一例が2009年に表面化した賞味期限・賞味期限問題である。

(2010年1月号)




1月号目次

・展望
このまま行けば量販店の思うまま

<養鶏技術>
・飼料米に適する専門品種(3)
・鶏糞堆肥の成分を調整する(1)
・健康なニワトリから健康なタマゴが生まれる(13)
・ブロイラーの禁止廃棄率の改善(8)
・酪酸菌Clostridium butyricum
 MIYAIRI588株の欧州における飼料添加物許可の取得とその背景

<鶏界の技術>
・新ワクチン「NBmET」「AE+Pox」を紹介 ストレス低下に寄与
・国内のフットパッド最新情報、
 AK01株対応新ワクチンについて発表行う
・農畜産用換気扇「スマートファン」
・サルモネラ、インフルエンザに効果

<鶏界の動き>
・全国の養鶏関係者ら83名が受講
  ~㈱ゲン・コーポレーション
・「ベイスターズたまご」披露
  ~イセ食品㈱
・需要に見合った生産を“緊急メッセージ”
  ~JA全農たまご㈱

・アニマルウェルフェア対策で6,500万ドル投資
 ~ローズ・エーカー・ファームズ社
・米国カリフォルニア州とミシガン州のアニマルウェルフェア法案
・欧州の政策が養鶏産業を直撃(World Poultry Vol.25 No.5より)
・一年を振り返る
 歴史的大不況下で需要減も生産コストは下がらず
・随想 ギャルとギャル男の人生観 
 実態を生きる生産者へのオマージュ
・畜産農場HACCP認証基準公表 第Ⅱ部畜種別
 衛生管理規範(ブロイラー)
 ~農林水産省

<海外技術>
・マイコトキシンパート1 今日の家禽に対する世界的な脅威(後編)