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創刊1924年(大正13年)、通巻1000号を超えた鶏の専門誌!
鶏声人語
大規模生産者の自主的な減羽を主導者としての範を示すべき
 低空飛行する鶏卵相場。基金加入者と未加入者の経営間格差が広がり、このまま推移すると“危機”という言葉でほ表現できない事態にになることは誰しも理解できるところ。流れ出る情報は、○○銀行が○○生産者への融資をストップしたとか経営の根幹をなす話題ばかり。原料高の製品安さらに市場には玉があふれ、荷受筋ではさらなる廃鶏の出荷を呼びかける。需要と供給のバランスが崩れている以上、需要に見合った供給しか危機からの脱皮はないとも。このまま推移すると当然のこと、鶏卵基金の財源そのものが枯渇する。さらに7~9月期の配合飼料価格の値上げが伝えられるだけに、特効薬はないがそれに近い措置は減羽しか道はない。とくに大型養鶏の中でも、大きいことは良いことだ的発想で増羽した生産者は、自主的に大幅な減羽措置を講じるべきである。養鶏業界の主導者は模範をこういう時こそ示してもらいたいもの。

注目を集める有機畜産物、飼料問題が鍵
 鶏卵、ブロイラー両相場が低迷している中、有機畜産物の認定商品が高級スーパーを中心に注目を集めている。わが国で有機畜産物と称される製品の数が少なく、豚肉、牛肉はゼロで、鶏卵、ブロイラー、牛乳の3品目のみ。現在認定を受げている生産者は、鶏卵2軒(この内スーパー等市場こ出ているのは1軒)、ブロイラー1軒、牛乳8軒で、その他に配合材料工場2軒(中小家畜飼料工場1軒、大家畜1軒)。有機畜産を認定できる農水省登録認定機関も9法人でその内実績のある機関は4機関。さらにブロイラーの認定となると1機関のみである。有機畜産物が伸びる鍵は飼料問題で、飼料問題こ前向きに取り組むNPO法人も誕生している。

(2009年7月号)
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7月号目次
<展望>
畜産農家へ販売する飼料用MA米の意味するもの

<養鶏技術>
動物福祉に配慮した家畜管理システム開発への行動学的アプローチ(上)
連載・ブロイラーの禁止廃棄率の改善(3)
豚インフルエンザウイルスに起因する新型インフルエンザのい発生と流行
連載・健康なニワトリから健康なタマゴが生まれる(7)
連載・買い手が考える鶏糞(4)
シリーズ・鶏糞処理・悪臭対策(64)~(有)松川養鶏場

<鶏界の動き>
・オルタナティブシステムでも良好な成績~ジュリア会議
・「水田フル活用元年」として飼料米推進へ
 ~飼料自給率向上会議
・養鶏業界からも多数出展
 ~国際食品素材添加物展

<随想>
現代日本語考~言葉遣いの乱れが示すこと

<海外技術>
・清潔な餌で飼育された鶏から抗生物質耐性菌が見つかる
・トリメタニューモウイルス(2)

このほか、養鶏業界の国内外の出来事等を掲載しています。