創刊1924年(大正13年)、通巻1000号を超えた鶏の専門誌!
各地でイベント開催  「たまごニコニコ大作戦」

 たまごかけごはん伝道師「じょ兄。」さんが全国を自転車で縦断するイベント「たまごニコニコ大作戦」は8月半ばに関東に到着、9月には、静岡、岐阜と関西に向けてスタートしている。
 7月29日に本州入りした一行は、青森、秋田、宮城、福島と順調に南下し、8月19日には、茨城県水戸にある「ポケットファームどきどき」で関東初となるイベントを決行、無事成功させた。 

茨城・水戸「ポケットファームどきどき」 当日は、今年の夏を象徴するような酷暑となったが、茨城県養鶏協会のメンバーを中心に、動物薬品メーカー、飼料メーカーなどが会場の設営から協力し、イベントを盛り上げていた。
 当日行われた催しでは、たまごつかみどり大会や、たまごを2個持って笑った写真を撮る、たまごニコニコ撮影、たまご検定などイベントではお馴染みになった催しが行われ、会場には家族連れなどを中心に約1200名が訪れ、イベント終了時刻4時を前にして品切れとなりイベントが終了する盛況ぶりだった。

千葉・「千葉県庁」 また、8月23日には、千葉県庁を表敬訪問した。千葉県農業協会用鶏部会の会員らが「ウェルカムイン千葉」の横断幕で待ち受ける中到着した一行は、庁舎1Fにあるホールでウェルカムイベントを開催、千葉県農林水産部加藤勝部長が、養鶏家の多い千葉を「じょ兄。」さんらが訪問したことに謝辞を述べた。またイベントでは、県職員らが参加したたまご検定も実施、場を盛り上げた。イベント終了後には、千葉県農業協会用鶏部会のメンバーと場所を移動して懇談、「じょ兄。」さんらは、これまでの旅の記録を写真スライドとして紹介しながら、この企画の発足したきっかけやこの企画に対する思いなどを同メンバーらに伝えていた。

東京・巣鴨「地蔵どおり商店街」 同26日には、東京都卵業協会主催によるイベントが東京都豊島区巣鴨のとげぬき地蔵で有名な「地蔵通り商店街」で開催された。
 同イベントでも、東京都卵業協会のメンバーを中心に、飼料メーカーや、機械メーカーなどが応援に駆けつけ、熱心にイベントに協力していた。
 そこでは、たまご検定など恒例の行事のほか、たまごに関するアンケート調査や、無料でかき氷を振るまうなどして会を盛り上げた。
 とげぬき地蔵を見にくる観光客のほか地元の人も多く、その中の一人、普段から商店街で買い物をしているというイベント参加者の主婦は「イベントを通じて初めてたまごを2個食べても良いと知った。たまごへの誤解が解けてよかった」と話していた。
 各地でイベントを経験している「じょ兄。」さんによると「イベントをやっているとこうした誤解がとても多いということに改めて気づかされる。日々のイベントを通じて、ひとりでも多くの人の誤解を解きたい」と話していた。

神奈川・上大岡「camio」 神奈川では、9月1日に上大岡駅前にある「カミオ」ショッピングセンターで神奈川県卵業協会などが主催するイベントを開催、関東には行ってから実施されていなかった「たまごかけごはん」早食い大会が実施され、子供から大人まで参加した。同大会にはたくさんの観覧者が訪れ、イベントは大いに盛り上がった。
(続きは10月号に掲載)
ラーメン産業に関する食材、施設、サービスが一堂に

ラーメン産業展実行委員会

 ラーメン産業展実行委員会は10月2日~4日にかけて、横浜市西区のパシフィコ横浜で「ラーメン産業展2007」を開催する。
 ラーメン市場の拡大、活性化を目的として開かれ、前回の「ラーメン産業展2006」では、卵に関する企業が多数参加し、ラーメン店などからニーズの高い商品として注目された。
 展示会は、ラーメン店主・開業予定者・食品関係者約20,000人が来場する見込みで、ラーメン店・中華飲食店・開業予定者との商談の場になる。
 出展者よる製品・技術PRセミナーのほかに、ラーメン業界のノウハウを知ることが出来るラーメン産業展専門セミナーも開かれる予定。
(問い合わせ先)
ラーメン産業展2007事務局(担当:君島)
TEL:03-3360-1821
FAX:03-3360-1829
オオクロバエ、H5N1亜型ウイルスを
保持した状態で2~3キロ移動


国立感染研究所昆虫医科学部
澤邊京子・小林睦生


 わが国で79年ぶりとなった高病原性鳥インフルエンザの流行は、2003年12月山口県阿東町の養鶏場に始まり、翌04年3月までに大分県九重町では少数のチャボが、京都府丹波町ではニワトリが大量に死亡し、畜産業界ならびに消費社会に大きな波紋を呼んだ。いずれもH5N1亜型ウイルスの感染による流行であった(Mase et al., 2005)。次いで、05年と06年夏季に、茨城・埼玉両県下の養鶏場で弱毒タイプのH5N2亜型ウイルスが流行し、07年1月には、宮崎県と岡山県においてH5N1亜型ウイルスによる高病原性鳥インフルエンザが再燃したことは記憶に新しい。
 一方、アジア諸国においてH5N1亜型ウイルスは水禽および家禽類の間でしばしば流行し、家禽類の経済的損失は甚大である。ほとんどの鳥インフルエンザウイルスは人には感染しないが、例外的に一部の亜型のウイルスは人に直接感染し、致命的な症状を引き起こすことが1997年香港での感染症例(H5N1亜型で六人死亡)以降広く知られるようになった。07年8月31日現在、WHOに公式に報告された感染者数は327名、死亡者数は199名である。H5N1亜型ウイルスは鳥のみが感染するのではなく、鳥から人への感染も危惧される深刻な動物由来感染症である。
 これまでの日本国内の流行において、発生農場へのウイルスの侵入ルートは解明されていない。
 しかし、主に①ウイルスに感染している鶏を海外より導入した。②ウイルスに汚染された器材・車両・卵ケースなどを使用した。③人の衣服・手・長靴などを介してウイルスが持ち込まれた。④野鳥が出入りできる鶏舎や屋外養鶏場では、感染した野鳥がウイルスを持ち込んだ可能性があると示唆された。わが国へのウイルスの持ち込みは感染した野鳥による可能性が高いとされるが、海外より飛来する動物は渡り鳥だけではなく、ある種類の農業害虫(朝比奈・鶴岡、1956)やクロバエ類(倉橋ら、1999)が、梅雨や秋雨前線、台風、季節風などによって運ばれてくるという報告もある。
(続きは10月号に掲載)

カントウ友の会第41回定期研修総会開催

 カントウ友の会(久保惣一会長)は七月十一日、群馬県渋川市伊香保町において第四一回定期研修総会を開催した。同総会では、役員総会報告に続いて記念講演会が行われた。講演は、千葉県畜産総合研究センターの村野多可子氏が「最近の外部寄生虫対策について」と題して、続いて群馬県畜産試験場中小家畜研究グループの後藤美津夫氏が「平成十八年度鶏経済能力検定成績の中間報告について」をテーマに報告した。
 以下では、村野氏の講演内容について概要を紹介する。

「最近の外部寄生虫対策について」
千葉県畜産総合研究センター 村野多可子


1.ワクモとトリサシダニの生態
 ワクモは、熱帯、冷帯を問わず世界各国に分布している。唯一南極では発見されていない。最近の報告でもヨーロッパ、アフリカ、アジア、北米、中南米、ロシアで確認されている。
 トリサシダニは、日本のような温帯地域や寒帯地域に分布するが、近年ブラジル、キューバ、パキスタンでも報告されており、生態の分布が広がりつつある。
 ワクモの卵は、卵形で透明に近い白色(四~七個)、五日以内に孵化する。幼ダニは白色で三対の脚をもち、一日以内に脱皮する。第一若ダニは、吸血前はわずかに薄い茶色をしている。吸血した後、一日以内に脱皮する。第二若ダニは吸血後二日以内に脱皮し成ダニとなる。卵から成ダニに成長するまで八~九日間かかる。
 トリサシダニの卵は二~三個であり、二日以内に孵化する。幼ダニはワクモと同様一日以内に脱皮する。第一若ダニは、吸血後二日以内に脱皮する。第二若ダニは吸血なしで一日以内に脱皮し、成ダニとなる。卵から成ダニになるまで五~七日間でワクモよりやや早い。
ワクモの生息場所は、昼間は集卵ベルト・除糞板の下、ケージや餌樋の繋ぎ目などであり、そこに隠れている。夜間に鶏体に這い上がり吸血する。頸部周辺にいることが多い。大発生の場合には、昼間でも鶏体に寄生する。繁殖時期は早春から晩秋にかけてである。年間を通して温度が一定のウインドウレスやセミウインドウレス鶏舎では、常時増殖している。冬場の東北、北海道でもワクモは増殖を繰り返している。寿命は好条件下であれば、成ダニは吸血なしで約九か月生存する。
(続きは9月号に掲載)
青海湖タイプのウイルスは従来のアジア型H5N1亜型ウイルスとは異なる

京都産業大学鳥インフルエンザ研究センター
鳥取大学農学部付属鳥由来人獣共通感染症免疫研究センター
大槻公一


4.2005年に中国のチベット地区の青海湖に突然出現したH5N1亜型鳥インフルエンザウイルス
突然予期せぬ事態が起きた

 現在、アジアを中心に広く猛威をふるっている強毒のH5N1亜型鳥インフルエンザウイルスは、1996年中国南部の広東省に初めて出現したと考えられている。その起源は、水鳥に長い間保有されていた弱毒にウイルスあると予想されている。このウイルスが中国国内で鶏に伝播して、鶏から鶏への感染を繰り返している間に、鶏に対する強い病原性を獲得したのではないかと考えられている。この強毒に変異したウイルスが、鶏群間に広がって、1997年のホンコンのライブ・バード・マーケットにおける、鳥インフルエンザの流行につながり、人への致死的な感染を引き起こしたと考えられている。同年暮れの押し詰まった12月30日から、広くマーケットを汚染していたウイルスの完全な消滅を図るために、ホンコン政庁の命令でホンコンのライブ・バード・マーケットの大掛かりな消毒とこれらのマーケットにおいて販売されていた生鳥を含むすべての家禽類の商品の徹底的な処分が大急ぎで行われた。しかし、ウイルスの完全な消滅には至らず、その後も、ホンコンのライブ・バード・マーケットにおける鳥インフルエンザの流行は何度も再発し、近隣に生息する野鳥へのウイルスの感染が起きたことも知られている。また、このウイルスはアジアのほぼ全域に広く拡散してしまい、現在においても大きな被害をもたらしている。
 このH5N1亜型鳥インフルエンザウイルスに感染した鶏のほとんどは、甚急性の経過で死亡する。しかし、アヒル等の水鳥が感染した場合、ウイルスの体内での増殖は起き、糞への多量のウイルスの排出は認められるものの、感染した鳥には明瞭な臨床症状を出現しないことの多いことは良く知られている。筆者たちも、これが強毒の鳥インフルエンザウイルスの一般的な鳥類への病原性であろうと考えてきた。
(続きは9月号に掲載)
説明責任を果たすことで見える消費者の理解

 安全・安心につながる品質を追求する上でかさむコスト。これを消費者の納得のいく形でいかに価格に転嫁するかは、大きな課題である。
 こうした、課題について一つの考え方を示す研究分野として、「消費者の価格判断のメカニズム」について研究している専門家がいる。横浜国立大学の白井美由里准教授だ。白井准教授の専門はマーケティングで消費者の購買意思決定までの心理を研究している。
 本稿では、7月20日に行われた第二回飼料価格高騰等の畜産をめぐる状況変化への理解醸成のための中央推進協議会」で行われた同准教授の講演の概要を紹介し、食の安全・安心のためのコストを消費者に受け入れられるためのシナリオを同氏の調査研究をとおして検討してみる。

消費者の「価格判断」とはなにか
 消費者はものを買う際にどの程度価格を気にし、どのような基準で高いか低いかを判断しているのだろうか。
「判断価格をみたときに高いかやすいか、妥当であるか」といった消費者自身の主観的な比較。価格、品質、味にもいえるが、実際には不正確であることが多くある。そして、実際には不正確な判断でも、消費者は自分の判断が正確であると仮定して、購買意思決定をすることが分かってきている。
 たとえば自社商品の価格が客観的にみて、市場の中でも低い水準にあったとしても消費者がそのまま受け取っているかどうかはわからない。客観的な数字ではなく消費者がどう感じているかどうかを見ることで、より正確な消費者の反応がつかめるのである。
(続きは10月号に掲載)