創刊1924年(大正13年)、通巻1000号を超えた鶏の専門誌!
飼料価格高騰等の畜産をめぐる状況変化への
理解醸成のための中央推進協議

 
 農林水産省は七月二十日、農林水産省三番町分庁舎において、「第2回飼料価格高騰等の畜産をめぐる状況変化への理解醸成のための中央推進協議会」を開催した。
協議会には、畜産業界や、消費者団体、流通業界等から委員が選出され、畜産商品への飼料価格の高騰の影響などが話し合われた。また、農林水産省が一般への飼料価格高騰について理解を求めるためのパンフレット案も紹介された。
 冒頭、農林水産省生産局の本川一善畜産部長が「食料問題については、最近では報道されない日がないくらいだ。飼料の多くをアメリカに依存しているのでアメリカの天候等にも気を配っている。今の時点では穀物価格は低下傾向にあるがそれでも昨年と比べると高い。わが国で畜産を継続させるためには、再生産できる状況を作ることが大事だと考えている。今回は飼料問題を中心に理解の醸成を図っていきたい」と挨拶した。(続きは9月号に掲載)

9月号「大和肉鶏」
写真・資料提供:大和肉鶏農業協同組合
大和肉鳥

「大和肉鶏」は奈良県畜産技術センター(旧奈良県畜産試験場)で作出された肉用鶏の地鶏である。大和肉鶏は、「名古屋種」、「ニューハンプシャー種」、「シャモ」の産品種を掛け合わせた三元交配種で、肉質は、赤身を帯び、適度な脂肪があり肉じまりが良い。また、旨味成分とされるイノシン酸やグルコース、グルタミン酸を多く含んでいるため、心地よい歯ごたえとともにコクの強さが特徴となっている。さらに、良質な蛋白質やビタミンAを豊富に含んでいる。
 平成十二年度には、優秀畜産表彰等事業において優良賞を受賞し、高い評価を得ている。また「奈良のブランド産品」に認証されたシールも付与されている。これは奈良特産品振興協会が選定するものであるが、奈良の農林水産物の中でも特に品質を厳選されたものだけに貼られるシールである。(続きは9月号掲載)
日本式アニマルウェルフェアの導入を
DDGS等未利用資源の導入を

 平成18年度に明らかになった課題と19年度の行動計画案について書かれている、「平成19年度養鶏問題懇親会報告書の具体化に向けた行動計画(案)」について説明された。
 行動計画案は1.養鶏経営の動向、経営の安定、2.国際化に対応しうる生産流通体制の構築、3.安全・信頼の確保、4.高病原性鳥インフルエンザの発生の経験を生かして、5.疾病の発生予防と衛生管理水準の向上、6.自然循環機能の維持増進の項目に分かれている。
 1.経営の安定のために、都道府県で毎年行なわれている鶏肉、鶏卵生産動向調査へ協力を呼びかけ、これを基にした生産指針により需要に見合った生産を働きかける。
 2.国際化に対応しうる生産流通体制の構築対応については、国際動向を踏まえ、日本式アニマルウェルフェアの導入に向け推進委員会を設置。委員会では、飼養管理指針の検討、実態調査の実施を経て、飼養管理指針案の原案をまとめる。そして、飼養試験の実施と検討を行い、平成20年には採卵鶏の、21年には肉用鶏の飼養管理指針最終案を日本の国土にあった形で作成を目指す。また、配合飼料高騰に対応するため、DDGS等未利用資源の導入を検討、飼料米利活用にむけた実態調査、モデル地区での実証を予定している。
3.安全・信頼の確保について、鶏肉のトレーサビリティガイドライン策定委員会を開催し、消費者の求める情報が伝達できるシステムの普及、定着を目指す。インターネットを活用した情報提供、相互交流の場を作成する。
4.鳥インフルエンザの発生の経験を生かしてでは、生産者と情報を共有し、信頼関係を構築するために中央・支部レベルでの会合の実施する。そして、鳥インフルエンザ蔓延防止に向け、感染経路究明チーム、モニタリング調査の情報を基にした防疫指針の改良と徹底があげられた。
5.の疾病発生予防、衛生管理水準向上では、HACCP方式導入を推進し、サルモネラ対策の周知徹底を目指すという。
6.の自然循環機能の維持増進では、食品残渣の排出状況、加工工場、飼養農家の利用状況の実態調査を行い、専門家の意見を交えた形での食品残渣ネットーワークの構築を目指し、エコフィード認証制度の立ち上げを目指すとしている。(続きは9月号に掲載)
飼料産業への影響
 飼料産業に一体何が密接に関係してくるというのであろうか。2005年のように国際的な穀物の消費量は供給量を上回ることが出来るだろうか。
世界の穀物備蓄は、ここ25年で最低の2億7,000トンを維持することは出来るのだろうか。われわれはトウモロコシと同じように大麦、小麦、砂糖といった原材料の枯渇という危険にあうのではないだろうか?われわれは原材料の代用品を探すべきではないだろうか?我われは未来において食料と燃料のための供給の競争の中で自分たちの原材料を安全に確保できることができるだろうか。
 これらの質問に答えるためには人々と、今日われわれが何を原材料に使えるのか、そして未来においては何を使うことができるかを考えなければならない。一体どんな技術が利用でき、そして迅速にそれを採用できるだろうか。
人口と肉の消費量
 今日世界の総人口は61億人である。これは2010年には7億人増えると予想されている。そして、その80%以上の人々がEU、北米、南米以外の地区に住んでいる。そのうえ、一番の成長がアジアからもたらされる。
中国の人口は2030年には15億に達すると予測されており、インドはその経済活動の目覚めとともに2010年には13億の人口になり、2010年には世界の人口のおおよそ七〇%をアジアが占めることを意味している。北米はほんの3億人、ヨーロッパ連合は4億7,000万人であり、比べると小さな比率である。
先進国と発展途上国の肉の消費量には厳然たる隔たりがある。アメリカにおいては一人当たり1年で120kgの食肉を消費する。中国においては一人当たり50kgだったものが2030年には70kgに増加する。インドは一人当たり10kgと消費量が離れている。これらの未発達な国において隔たりがあるもの、卵こそが蛋白質を取る鍵である。
世界的には卵の消費はおよそ一人当たり120個でアメリカ(6.4%増加)とアジア(7%増加)では上昇しつつある。そして、EU(7%減)とロシア(20%減)では減少傾向にある。
 その上、蛋白質の消費量が急激に増大する。一人頭10kgの肉の消費量を1億の人々が増大させるのは、食用動物のために4.000万トンの余分な飼料が必要となるのと同じなのである。(続きは9月号に掲載)
フードチェーン全体でリスク低減する取り組みを
日本イーライリリー株式会社「フードチェーン・ブラインドセミナー」講演の要約講演する品川教授
生産現場、動物の医療、予防、そして、加工処理するところまでを一体にしてお互いに一緒に食品衛生というものをやっていかないと食の安全は守れない。この考え方が、今回説明する「Farm to Table」だ。
 川上から川下まで、トータルでいかに食中毒のリスクを減らすか、これが今最も議論しなくてはいけない点であることを強調して話をすすめる。
 また、この話は決してここだけのものではなく、国家機関、たとえば厚生労働省や農林水産省においても導入しようとしているビジョンである。
 厚生労働省はこれまで、O―157やカンピロバクターなどの食中毒をどう減らすか、という対策を常に考えてきたが、もはや、最も「川下」である消費段階だけでは対応できないと考え始めている。
対策の範囲は、消費の現場からスタートして生産現場に近い「川上」へと上がってきているのである。
 こうした考え方は、行政の縦割り構造にも変化を及ぼしている。最近、農水省と厚生省が食中毒に関するシンポジウムを初めて合同で行った。農水省の消費政策課が食中毒を業務の対象にしていかなければならないという認識になったからだ。
いままでは農水省が食中毒について何かするとは考えられなかったが、それが変わってきているのである。
人によって異なるリスク
 現在、食中毒の問題において大きな問題となっているのは、ノロウィルス、カンピロバクターであり、O―157、サルモネラである。
ここで問題になるのが、どれくらいの菌を食べたら食中毒になるのか、ならないのかだ。この業界に関わっている方は分かるだろうが、リスクがゼロということはありえない。とくに、生のものを食べる場合にはなおさらである。生の鶏肉を鶏刺しで食べたらカンピロバクターに、牛の生レバーを食べたらO―157に感染するリスクは常に背負っている。
リスクをゼロにはできない以上、ゼロ鶏肉、牛肉の中にO―157やカンピロバクターの菌がいてもいいのかもしれないが、食中毒になった時には社会はこれを受け入れてはくれない。(続きは9月号に掲載)
日清丸紅飼料株式会社
健骨生活
 日清丸紅飼料株式会社(山西啓士代表取締役)は鶏卵の新しい包装技術「卵のパックを炭酸ガスで充填包装し、鮮度を長持ちさせる包装形態」を開発、発表した。
この技術は、卵の濃厚卵白中の炭酸ガスが漏出し、濃厚卵白が水溶化することで起こる鮮度低下を、専用の脱酸素剤を同封することで防ぐという。
同社はこの技術を「殻付卵の鮮度防止方法」として特許を取得しており、「この技術により常に品質の高い、産みたてに近い卵を味わえるようになった」としている。
商品名は、
「きみに愛」赤玉10個入りパック315円(同六個入り255円)。
「健骨生活」白玉10個入りパック295円(同六個入り235円)。
 この件に関する問い合わせは次のとおり。
日清丸紅飼料㈱企画推進部(担当:畠山)
TEL03-5201-3298
トレーサビリティ導入率は38.8% 
IT活用はうち15.3%


 平成19年1月1日現在で、食品小売業においてトレーサビリティ・システムを導入している企業は、「すべての食品に導入している」が14・6%、「一部の食品に導入している」が24・2%と、合わせて38・8%となり、引き続き増加傾向となっている。
また、トレーサビリティ・システムにIT機器を活用している企業は、「トレーサビリティのみに利用」が2・8%、「他の用途にも利用」が12・5%と、合わせて15・3%となっている。
食品の生産者等の特定(遡及)について、「すべての食品で特定(遡及)可能」と認識している企業は21・8%、「一部の食品で特定(遡及)可能」は49.5%と、合わせて71・3%の企業が生産者等の特定(遡及)が可能と認識しており、前年に比べ7・1ポイント上昇している。

1.消費者への情報提供の内容(複数回答)
小売りする食品について、消費者へ提供している情報は、価格や原産地など義務づけられている情報以外に、「生産者団体名や生産者名、生育方法などの生産段階に関わる情報」が23・8%と高く、次いで「レシピや栄養情報など、店頭(企業)で新たに追加した情報」が21・1%となっている。

2.消費者への情報提供の方法(複数回答)
小売りする食品に関する情報の消費者への提供方法は、「店内(企業)で作成したPOP広告やラベル」が77・1%と高く、次いで「仕入時に商品に添付されていたラベルなど」が54・3%となっている。
また、IT機器を利用した方法では、「インターネット(自社のホームページなど)」が17・5%、「店内に設置されたタッチパネルやパソコンなどの画面表示機器」が3・6%となっている。

EM菌で悪臭を軽減、良質な堆肥生産で販路を開く
有用菌を上手く利用し、悪臭を抑えるEM菌
                     株式会社コトブキ園
株式会社コトブキ園


 前回に引き続き、今回も菌を利用した醗酵方法だ。取り上げたのはEM菌。すでにだいぶ前から利用されてきているが、実際に現在利用している農場の意見を聞くことにした。取材したのは、神奈川県相模原市にある㈱コトブキ園。東京近郊ということもあり、ベッドタウンとしての開発も進む同地域では、農場周囲も畑地が点在するものの近隣を住宅地に囲まれ、臭気対策は経営上の大きな課題だった。これまで納豆菌を始めとするさまざまな菌を試してきて現在たどり着いたのが、EM菌だという。話を伺ったのは、コトブキ園の角田隆洋総括主任。使用までの経緯と、利用上の工夫点などについて取材した。(続きは9月号に掲載)
人材の育成こそが使命
           株式会社ヒノマル 田村隆博氏
田村隆博氏

今回取材した㈱ヒノマルの田村隆博社長は、これまでとは世代の層が一回りほど違う位置にいる。新世代というには、経験豊富で、このシリーズとしては少し年齢が高いのかもしれない。
だが、話を聞いているうちにこのちょうど、世代と狭間にいる、まさに1.5世代の、この業界における大切な位置づけを垣間見ることができた。
――入社されたのは、いつのことですか。
田村 昭和54年の6月4日です。実はこれは私の父が亡くなった日でもあります。ある日突然父が倒れたとの連絡をもらって病院に行ってみると、久しぶりに会った父親はすでに病院のベッドの上にいました。感情が揺さぶられるというよりは一人の人間が次第に弱っていくところを客観的に観察するような感じでしたね。自分もいつか寿命で亡くなるんだなというのが素朴な印象でした。当時、父がベッドの上で必死に暴れていたのが目に焼きついています。これからまだやりたいことがあって、悔しかったからだと思うのですが、そんなに悔しいのだったら、なんとか父がやり残した仕事をして骨を拾ってあげなくてはいけない、そういう気持ちはあったと思います。
――18歳というとまだ高校生くらいの年齢ですが。
田村 そうですね。ただ、家族を18にして背負ったようなところがあって、食べさせていかなくてはいけないという気持ちが、継ぐとかそんなこと以上に強かったように思います。入社してから、30過ぎまでは、土曜まで本社のある京都で仕事をして、日曜に但馬に帰り、日曜の夜には京都に戻ってくるような、がむしゃらな生活を続けていました。
(続きは9月号に掲載)

群馬県畜産試験場中小畜産研究センター
後藤美津夫


現在、群馬県内で飼養されている肉用鶏はすべて契約生産であり、生産者は契約に基づき肉用鶏生産を行なっている。そのため、生産者は契約期日に生産を間に合わせるため苦慮している。特に飼料摂取量が減退し生産性が低下する夏期には、飼育密度を下げたり空舎期間を短くする等の対応を迫られている。
 一方、肉用鶏の夏期の生産性低下の対策としてウインドウレス鶏舎における間欠照明がある。この方法は、一日の光線管理の中で点灯と消灯を繰り返し、飼料摂取にメリハリをつけることで採食を促し、生産性を高める方法であり、120分点灯-120分消灯、或いは60分点灯180分消灯等の点灯方法が推奨されている。
 肉用鶏は間欠照明下において点灯直後に活発に採食するため、点灯と消灯の間隔を短くし活発に採食する回数を増やすことで、飼料摂取量の増加による生産性向上や、飼料摂取減退時の生産性低下の軽減が可能と考えられる。
 そこで、推奨されている方法よりも、間隔の短い45分間隔の間欠照明が肉用鶏の生産性に及ぼす影響について検討した。

材料及び方法
今回の試験は、全てウインドウレス鶏舎で実施した。
 試験1 間隔の短い間欠照明を一般的な光線管理及び推奨されている間欠照明と比較した。
 供試鶏は2003年7月5日餌付けの市販の肉専用種2銘柄384羽を用い、28日齢まで一日の光線管理を23時間点灯1時間消灯とし、29日から56日齢まで表1に示すとおりの区分に従って光線管理を実施した。(続きは8月号に掲載)
平成18年度食品流通改善巡回点検指導事業が全国の鶏飼養農家1.037戸に対して行った検査結果が6月14日、明らかになった。
これは、平成18年7月~平成19年3月にかけて、ブロイラーについて概ね年間5万羽以上出荷している農家、採卵鶏については常時概ね千羽以上飼養している農家に対して行われたものである。
 調査方法は農林水産省(沖縄県は内閣府沖縄総合事務局)の担当職員が調査対象農家を訪問して記入簿を渡し、記入後に回収・集計を行ったもので、記入漏れ、書類の不備があった場合は聴き取り等で補足をしたものである。
 調査の内容は
(1)抗菌性飼料添加物を含む飼料に関する規制の遵守状況
(2)動物性飼料の購入状況
(3)記帳の取り組み状況
(4)表示票の受け取り状況
(5)反芻動物用飼料への動物由来たん白質の混入防止に関するガイドラインの周知状況の確認の五点である。
(1)の抗菌性飼料添加物を含む飼料の使用については全ての鶏飼農家において発育ステージに合った飼料の使用が厳守されていたが、一件だけ鶏飼養農家自身が魚粉を作成し使用していた事例があった。(続きは8月号に掲載)
クラレプラスチック㈱
クラレプラスチックス株式会社(岸勝彦社長)は遮熱効果に優れるターポリンシートを開発・発売したと発表した。このシートはポリエステル織物などの基布を、近赤外線を反射するフィルムでラミネートしたシートで、太陽光の近赤外線を反射することによって内部に侵入する熱をカットする事によって、一般的なターポリンシートに比べて約五℃の温度上昇低減効果があるという。
 この商品は、ホワイト不透明タイプ・半透明タイプの二種類が用意されており。両タイプとも網目状の基布を採用し従来のターポリンシートと同程度の強度を持っており、半透明タイプはホワイト不透明タイプより透視性採光性に優れ、テントなどの内部環境を明るく保つことが可能となっている。
標準価格
「ホワイト不透明タイプ」巾94cm×50m、厚み0.58mm、目付600g/㎡
「半透明タイプ」巾185cm×50m、厚み0.15mm、目付240g/㎡

参考小売価格はホワイト不透明タイプが2.000~2.500円/m、半透明タイプが1.000~1.200円/mとなっている。
この件に関する問い合わせは、
03(6701)2294(ラミネート事業部)まで