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創刊1924年(大正13年)、通巻1000号を超えた鶏の専門誌!
鶏声人語

情報が走る業界、今こそ分析力が求められる

 知らないことの恐さ。その1・大手生産企業が量販店を買収。その2・東北の地へ海外の大手生産企業が進出するといった情報。その3・EU、アメリカのアニマルウェルフェアの動きが予想以上の速さと規模でかけめぐる。その動きは、わが国へも直接、間接的に影響を与える。その影響の一例が大手量販店の考え方の変化である。そこには生産者の声は届かない。いや声が声帯溝症になっている。その4・生産企業自ら穀物生産国に進出し、商社とは異にする独自の動きを取る。その5・生産企業自ら海外へ生産拠点をかまえ、現地資本と提携し、その2 とは逆の動きを取る。その6・オーガニックエッグ生産者数が急激に増える傾向にある。その反面、オーガニックエッグ飼料原料、大幅に不足。その7・生協の動きに変化。挙げたら切りが無い程、業界は刻々と流れを変える。業界は生きものであるが故に情報が産まれる。そこに人がいる以上、情報は走る。表面的情報は真の情報で無く、隠れたところに情報が存在する。重要なことは、情報屋になることでは無く、情報を分析する力である。分析した内容をいかに経営に挿入するかである。

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大成功裡に幕を閉じた2018IPPS
展示会の発展は業界のバロメーター


 国際養鶏養豚展示会が無事成功裡に幕を閉じた。過去の展示会と比較にならない程の規模となり、関係者の努力に敬意を表したい。会場内で耳にした言葉は、展示会の開催間隔を3年から2年にしたらいいのではないかといった開催年の期間短縮を求める声であった。また、知人で放送局の国際放送担当ディレクターの「アニマルウェルフェアに対して出展内容にも影響を与えているのかと注目して来たがケージの出店が多くその差をどの様に理解すれば良いのか…」といった声もあった。一方、会場で目についた光景は東南アジアからの参加者が多かった点である。また、毎回の光景であるが、最終日には参加者がまばらになるのがごくごく普通であったものが、今回は人の波がとぎれず、カタログが無くなったといった出展者もあらわれ大々盛況となった。弊社の開催協議会指定のガイド(新聞)も最終日午前中で無くなった。3年後の2021年に引き継ぐ大きなうねりとなったことは事実である。来年3月にタイ・バンコクで開催のVIVアジアの日本代理店が初めて視察と出展勧誘に来るなど今大会を注視しだした。寡占化が進む業界であるが〝何か〟を求め、業界は動く。


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家畜愛護を投資の判断材料に
投資家宣言に1.5兆ポンド運用の期間投資家18社が署名


 イギリスの動物愛護関連NGO3者がBBFAW(家畜福祉に関する事業ベンチワーク)を運営、毎年8月から9月にかけ、世界の主要な食品関連企業(小売業者、卸売業者、食料生産業者、食品製造業者、さらにはレストラン等の外食産業者)の畜産動物の愛護への取組状況を評価して、翌年1月に結果を公表。BBFAWは2016年5月世界初となる家畜の愛護についての投資家宣言に1.5兆ポンドを運用する機関投資家18社が署名したという。宣言文書では、家畜の愛護が食品分野への長期の投資にとって価値を左右する重要な課題だという観点から投資家に対して食品会社への投資を判断する材料に・・・・・考慮。わが国においても超大手食品企業と量産店が触手を伸ばす動きがあるともいわれる。また、国内の大学でも研究者がその実態解明と理論構築に努めているといった情報も流れて来る。これら一連の動きに対し、業界はどのような対応をしようとしているのか、今後の動きに注目が集まる。これからわが国は動き出そうとしているだけに、情報収集は一分一秒待った無しである。企業が生き残るための条件の一つになるのかもしれない。


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AWの動き活発化の傾向

 アニマルウェルフェア問題は業界を駆け回る。生産者のほとんどが他人事のように思い、情報すら集めてこなかったのが実情。やっと昨年前半から少しずつ業界内部に動きが出てきた。大手生産者の一部にはこの一連の動きを静かに情報収集に努め、昨年の後半位から動き出してきた。一方では嵐が通り過ぎるのを待つがごとくわれ関せずの姿勢を取り続け、流通業者からの要請により慌てだしたところも出てきた。一方では積極的に取組みをアピールする生産者もいる等、千差万別といったところ。流通業者からは、この生産者の動きに対し、消費者を甘く見ているのではないかといった声も届く。国も動きを速めだした。昨年の12月には国会の農林水産委員会でアニマルウェルフェアに関して質疑が行われた。動物愛護団体の動きが活発化する等、最近にない動きが表面化してきた。アメリカの動物愛護団体日本支社の担当者によると、「われわれは摘発団体でなく、長い時間を掛けて、わが国にアニマルウェルフェアの考え方を定着させ、日本の実情についてもアメリカ本部へ伝えていく」と話す。海外のアニマルウェルフェア関連団体は横の繋がり深く、とくにアメリカにおいては、着実に企業から「平飼い卵」生産の宣言書を取り付けており、想像以上のスピードでことが進んでいると...。



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新商品、技術の開発は業界を救う

  日本全国で排出される鶏糞は年間約800万トンといわれ、毎日2万トンが発生するといわれる。鶏卵の年間生産量は約250万トン、配合飼料は年間約575万トン製造される。鶏糞堆肥は慢性的に余っているため、価格は安く、販売先確保は、経営存立の鍵となる。きな臭いうわさも流れてくる。飼料メーカーの中には、この実態に対応するため、従来と比較して鶏糞の出る量を20%減少する配合飼料の製造に着手しだしたところも出てきた。新しい発想に基づく新商品、新技術の開発は業界を根底から変えるだけに期待したい。過去においては強制換羽から換羽誘導法への道を切り開いた飼料メーカーの技術者の声を思い出す。新商品、技術の開発は、地味な日々の闘いであり、失敗があって、初めて、成功の道が切り開かれることを意味する。

AWの活動、静かに動きを強める
 アニマルウェルフェア(以下AW)の動きが、より活発化している。その動きは、今まで業界の周辺で活動してきた関係者が中心部へ入り、地味な動きではあるが、静かに動き出している。編集子が知る限りでは各地で動きを強め、その目的が何を意味するのか不明な点もあるが、集団化する傾向が見られる。

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消費へ影響が心配

 情報を正確につかむ難しさ。決断を下す基準、判断力が求められる。最近の一番良い例はアメリカから進出してきた動物愛護団体の動きではないだろうか。各方面に質問状と直接訪問の形で精力的に動いている。編集部への問い合わせも増えており、一番多いのがグリーンピースの流れをくむ組織ではないか、さらには菜食主義者集団で家畜を食することに違和感を持っている団体で、それほど恐れることはないのでは?といった意味不明な問い合わせもある。われわれがつかんでいる情報とその質問の内容にあまりにも差がありすぎる。1月号の本欄に掲載したことがポイントになると編集子は理解している。業界の情報を幅広く集めていることは事実である。消費者が受けるイメージ…このことがポイントである。

大手金融機関、アメリカへ 平飼い農場建設で融資

 今年に入り、わが国の大手金融機関がアメリカの穀物メジャーと提携し、平飼い養鶏場に長期にわたり数百万羽規模の農場を建設することで合意し、融資することを決定したとの連絡が入った。これは、昨年から、当行とアニマルウェルフェアに関しての情報交換を行ってきた過程で連絡を受けた。詳細はアメリカ側との契約で公表できないという。数百万羽規模の平飼農場は何を意味するのか、注視する必要がある。


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ブロイラー、卵共、食文化を代表

 1月号に既報のとおりぐるなび総研は、12月4日、2017年の日本の世相を反映し象徴する食として、2017年「今年の一皿」に「鶏ムネ肉料理」を選んだ。同社は、食を主要テーマに調査・研究を行い、その成果や提言を広く発信している。説明によると「今年の一皿」は優れた日本の食文化を人々の共通の遺産として記録に残し、保護・継承するためにその年の世相を反映し、象徴する食を毎年発表。従来、わが国ではモモを中心とする食文化が王道を歩んでいたわけだが、コンビニを中心に「サラダチキン」の積極的な展開により、ムネ肉需要が高まり、食鳥業界にとって神風が吹いた。その神風は持続し、完全に消費者の間に定着した。一方、卵に対するコンビニの取組みも、卵イコールおでんが冬の風物詩(?)であったが、現行においてはサンドイッチが棚を占めるようになり、ぐるなびの「今年の一皿」には選ばれなかったものの、卵業界にとっては、採卵業界安定の一助になっている。ブロイラー業界、採卵業界共、食品業界のたゆまぬ新製品の開発によって、業界が安定していることを忘れてはならない。

アジア諸国へ効果的システムの援助を

 アメリカ政府はアメリカ連邦官報において、日本をHPAIとNDの清浄国と决定する旨を公表したことは既報のとおりである。わが国としては輸出促進のためアメリカ農務省に解禁要請を行っている。HPAIはわが国で、いやアジア全域で発生を見ているだけに、気が抜けない。効果的システムが清浄国にした理由の一つとして挙げられており、アジア諸国にも効果的システムを積極的に援助することが必要となる。


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AW普及団体が流通トップへ質問

 先日AW普及団体が、流通業者のトップへ出した質問用紙を入手した。内容的には大変ソフトであるが、その内容の裏に潜むものを養鶏界は無視できない。この団体はアメリカの動物愛護団体で、それなりの実績がある団体である。流通業界大手企業トップへの質問は、今年に入り2回目(編集子が知る限り)であり、無視できない状況にあるようだ。生産者に直接質問をぶつけるのではなく、流通業界トップへぶつけるところに危機感を感じる。すでに他の愛護団体も、現場に入り写真を撮っているといった情報もあるだけに、徐々にかつ一拠に火の手が上がることも考えられる。また、心理的圧力は一歩一歩着実に追って来る。業界は好相場に浮かれ、静かに押し寄せる波をどうとらえるか。

この季節になると昆虫学者の声が耳から離れない

 冬を迎え高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5N6亜型)が11月11日、12日島根県で野鳥の回収された死亡個体から検出された。今のところはすべて野鳥からであるが…。韓国では農林水産省によると、アヒルの農場から高病原性鳥インフルエンザ(以下HPAI)が発生したと発表。型は日本で11月に検出されたのと同じH5N6亜型である。この他に中国、台湾、ロシア、ベトナム等でもHPAI発生。今のところわが国では野鳥の死亡個体からウイルスが検出されている段階であるが、いつ鶏からの発生があってもおかしくない環境下にあると専門家は強調する。この季節になると昆虫学者の声が耳から離れないのは、何故か、再度昆虫学者の原稿を読んでみることにする。


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人間は欲から改善・改革が進む

 人とは欲の深いものとは、ごくごく一般的にいわれる言葉である。奥が深く、かつ意味ある言葉でもある。誰も持ち合わせ、否定できない。“仏”の世界は別なものかもしれないが。欲があるからこそ人は前に進むことができるし、失敗も生じる。また欲があるからこそ改革が可能となり、改善ができるとも。生産、流通革命はまさに欲との斗いであり、その結果が効率追求へと繋がった。わが業界も同様である。編集子が強く感じることは“人”とは……である。ある老師からの言葉でもある。

有機畜産物の取扱い要求強まる

 スペイン、ドイツのオーガニック企画を立案し、急激に伸びるスペインのオーガニックスーパーチェーンおよびドイツのオーガニックスーパー、さらに6 次産業に取り組むドイツの総合オーガニック農場および加工施設、さらにはファーマーズマーケット等を視察した。わが国では大手スーパー系列が準オーガニックスーパーを開店、第一歩が始まった。EUでは拡大基調にあり、アメリカにおいても同様である。アメリカ資本の大手スーパーは、日本の代理店を使い有機食材を集めるようアプローチをかけているが苦戦している。この状況を打破するべく海外のオーガニック畜産物が、時の流れを見るがごとく日本市場を狙っている。有機JAS法が6月に変っただけに何かが起きそうだ。


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EU、禁止成分の影響深刻弊社主催OG 視察でスーパーから声大

 前月号の本欄で「EU、韓国で卵からダニ駆除に使用する禁止成分が見つかる」の報告を裏付けるように、弊社主催の「欧州オーガニック食品事情視察」でスペイン、ドイツでのオーガニックスーパーマーケットを取材したおり、卵が大幅に不足しているといった状態が影響し消費者の卵離れが起こっている、と。また、オーガニック農場を訪問した時にも同じような回答があった。有機農業団体の養鶏指導員(ドイツ南部担当)は、当分この状態は続くものと見ており、深刻化していると。いけないことだとはわかっていても手を出してしまう、これはひとごとではない。

配飼の値下げが業界にどのような影響を与えるのか注目

 JA全農は10〜12月期の配飼価格について、トウモロコシ、大豆粕の値下げが見込まれることから地域別、畜種別、銘柄別総平均トン当り約400円値下げすると発表。商系も系統同様値下げを発表。業界は製品高で推移しているだけに、今後の業界にどのような影響を与えるのか注目される。

鳥インフルエンザの情報共有化こそ防御の最大の道

 高病原性鳥インフルエンザの発生時期を迎えるに当たり、農水省は防疫対策強化推進会議を開き、情報の共有化に努めている。一方「口蹄疫および高病原性鳥インフルエンザ防疫に関する日中韓等東アジア地域シンポジウム」を開き各国の行政担当者および行政担当者等と、防疫対策等共通問題を話し合い渡り鳥サーベイランスと渡り鳥の把握に努め情報を共有化することになった。今までの会議では1か国が情報を出さず研究者の間で不明な点が多々あったといわれるだけに、情報開示こそ真の情報共有化に繋がる。


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EU、韓国で卵から、ダニ駆除に使用する禁止成分が見つかる

  EUやスイス、香港等17か国・地域で「汚染卵」が回収されたとはヤフーニュースの報道。この内容を見ると、ヨーロッパと韓国の鶏卵からゴキブリやダニ駆除に使う「フィプロニル」という殺虫剤の成分が見つかった。わが国では、「フィプロニル」を含有する薬品の家畜への使用は承認されていない。厚生労働省としても検査をしないという。わが国でこのようなことが起ったならば、産業界は自滅の道を歩む。モラルの問題である。

新たな産業の出発か。2か所で開かれた展示会の意味するもの

 東京と横浜の2会場で、別々の団体主催によるオーガニックの展示会が開催された。東京会場では、アニマルウェルフェアの啓蒙活動が行われ、横浜ではオーストラリアからオーガニック畜産物の出展があり、一般消費者の目を引いた。2会場共入場者数は多く、大手量販店、コンビニ等流通業者の出展もあり、若い人を中心に子供連れ夫婦等が目に付きオーガニックが新たな産業としてわが国に定着しつつあることを強く感じた。ここまで来るのには20 数年と遠い道のりであったことも事実。JAS法も改正されただけに新たな基準も誕生してくる。産業界としても無視できない動きが出てくる。アメリカの事例を見てもわかるとおりである。


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アメリカで急伸する新たな動きが日本にも上陸か

 先日オーガニック関連の展示会が東京で開かれた。主催者の話しによると当初の予想を大きく上回り、しかも若い女性の姿が多く見受けられた。開催場所が、有楽町の東京フォーラムということもあり、参加者が増えたものと推測される。最近消費者の間にオーガニックの風が少し吹き出したとさえいわれるが、会場で見る限りでは、勢いを感じた。出展者のすべてがオーガニックの認定商品では無いがその予備群ともいうべき商品も数多く散見できた。2020年開催のオリンピック、パラリンピックに向けてGAPと有機に光が当てられているだけに消費者に支持されるか否か注目が集まる。その一方で静かに新たな基準作りが進められており、年内に日の目を見るといった関係者の声も流れて来る。この基準作成委員のなかには、大手流通業者もいれば、NPO法人、施設メーカーも構成メンバーなっているようだ。アメリカでは大変な伸びを記録している。現在作業が進められているのは、卵とブロイラー、肉牛の3種類の基準だという。その内容がどのようなものになるのか期待したい。卵、肉牛、ブロイラーの順になるのは間違いないようだ。


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食品の安全に力を入れる台湾養鶏

 東日本大震災時にいち早くわが国に援助の手を差し伸べ200億円もの義援金を贈ってくれた台湾。このほど台湾へ行く機会に恵まれた。台湾は食品関係の法整備を着々と進めており、鶏卵においても洗卵および流通容器の使い回し禁止が法制化される等、食の安全性追求が始まっている。採卵鶏農場においても食品を扱うという姿勢が見受けられた。編集子が訪問した大手農場の防疫衛生面での対応は、より厳格であり、着実に防疫衛生管理の意識は向上していると見受けられた。着実に進歩する台湾の養鶏産業がわが国と東南アジア市場でバッティングする日も近づいていると編集子の目に写る。

業界が生き残るにはホドホドに、の精神が必要

 先日東北地方の孵卵舎落成祝賀会へ出席する機会に恵まれた。生き残りのための投資であることは事実である。約2,500軒の採卵鶏生産者の一部に供給するために莫大な投資を行い、見合うだけの対価をとなると……である。より安い高品質な雛をとは生産者が要求することであるが、大切なのはホドホドに、である。業界が生き残るためにはバランスである。


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コンビニの商品開発こそ鶏卵、ブロイラー両相場を変える

 この先の鶏卵、ブロイラー相場の行く末に関係筋からの問合わせが急に増えている。両相場共、特定流通業者すなわちコンビニを中心とする新製品の開発効果であると。陳列棚の主力商品は味付け・サラダ用鶏肉と卵入りサンドイッチである。4年続きの相場の功労商品であるといった声も関係筋から流れてくる。その一方で、鶏卵荷受担当者の中には廃鶏処理業者の動勢を気にする者もいる。編集子も高相場と裏腹に廃鶏処理業者の動きが気になる。すなわち、バランスの上に成り立っている相場であるが、終末でバランスが崩れ “糞づまり” になった時に問題が発生するからである。行け行けどんどんとは過去の話にしなければ業界の行く末に暗い影を落とす。

“島取り”が予想に反して静か流れが変わった時異変が

 現行の鶏卵の流れは落ち着いており、生産者の “島取り” は予想以上に静かだとはスーパー担当の関係者の話である。その流れが崩れた時に流通面から異変が起こり、予想に反した相場展開になると…。担当者いわく、競争は当然必要であるが、急激な変革は業界に負の材料に繋がるとも…。行き場のない玉が市場に流れた時、誰が喜び誰が泣くかである。泣いてきた結果が現在の生産者戸数である。羽数の大小が生き残れるための絶対値でもないことを史実が教える。その一方で、大規模生産者が経営管理を徹底した時に流れが変わる。


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施設の更新時期に入った廃鶏処理場

 廃鶏処理場関係者によると、ここ数年以内に処理機械の更新をしなくてはならず、今後予想以上に負の材料が業界にのしかかってくるという。経営上重くのしかかってくる設備投資にどれだけの処理場が耐えられるか、ただでさえ養鶏場の規模拡大とロットの大規模化に伴い、労働力確保が大変厳しい環境にある中、処理場経営に養鶏場の規模拡大は想像以上の負担になるといった見方が強い。入と出から総見直しを求められる事態も目の前に来ているといっても過言ではない。今後の業界をコントロールするのは廃鶏業者である、といった声がどこともなく聞えてくる。廃鶏処理場が十分に機能しなくなった場合のことを考えると産業界全体に影響は大きい。終末処理の行方を十分に考え、経営する姿勢が求められる。

相場が冷めた後に業界の再編成の波が

 依然として強含みで推移する鶏卵、ブロイラー両相場。ここにきて業界を駆け巡る言葉は相場がさめた後の業界再編成だと。手ぐすねを引いて業界仲間が落ちるのを待っている大規模生産者もいれば、業界の流れとは真逆の形態を取る生産者もいる。経営哲学の差であろうが、どの様な環境になろうとも、経営の柱を建てたところが次の荒波を乗り越えることができる。歴史が教える。


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非遺伝子組替え飼料をベースとした「特別飼養畜産物」認定の動き

 先日、オーガニック関連団体の総会に行く機会があり、総会資料の中に「特別飼養畜産物」の認定を行うため今年の9月をめどに基準の作成を行う旨の報告があった。詳細については委員会を設け検討に入るという。関係筋によると内容のポイントは非遺伝子組替え飼料を使用し、アニマルウェルフェアの考え方をベースに鶏舎システムを3段階に分け、3つのグレードに分類して第三者認定を行うというもののようだ。認定する機関は有機JAS登録認定機関を予定しているとのこと。JGAPの畜産基準も発表される等、認定商品がいよいよ世に出てくるのも間近となった。このまま推移すると認定商品と自主ブランドに商品の住み分けが進み、アメリカ化することが予想される。

消費者意識の変化がコンビニの商品、価格帯を変える

 消費者意識の変化に伴い、コンビニ商品の内容が変わり、価格帯の変更が行われているという。意識の変化は年齢に関係なく利便性に引かれているものといわれる。スーパー並みの商品が求められるため、積極的に店舗改革を進めているとも。消費者の問題意識の変革は、陳列商品の価格にも影響を与える。


鶏声人語

高病原性鳥インフルエンザついに関税率を0%に

 高病源性鳥インフルエンザの発生に伴い、隣国韓国では逆に一定の輸入数の範囲で関税率を0%に引き下げることを決定した。昨年の11月16日に家禽農場において高病源性鳥インフルエンザの発生以降記録的に感染が拡大し、鶏卵等の消費者への供給がスムーズにいかなくなったための措置で、関税割当措置は1月4日〜6月30日まで適用される。一説によると民間業者から問合わせが日本の関係筋に来ていたが、韓国政府が許可を与えず、アメリカ産鶏卵の輸入を認め、航空運賃の助成を実施。国民感情とはこういうことであることを改めてお教えられた。

ケージフリー卵への切替え超大手外食へ

 ケージフリー卵の切替えは、アメリカにおいては大手外食チェーン店を中心に着々と進んでいることは既報のとおりである。この動きは中南米にも飛び火し、ブラジルの超大手レストランが逆に2025年をめどにケージフリー卵へ切替えると発表。この動きはわが国の外食チェーンにも影響を与えつつある。この様な動きを誰が予想したかである。一方、編集部あてに大手金融機関から詳細な調査依頼が来ている事実に対し、業界はこの動きをどうとらえるかである。

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有機畜産物の問い合わせ増加基調
玉足らず2020年対応不可能の声も


 昨年の後半から有機JAS畜産の問い合わせが急に増えだしたとは有機畜産物を認定している機関の話である。とくに飼料関連企業からの問い合わせが多いという。この背景には量販店サイドからの要請が強く、なかなか玉が集まらず困惑しているとも。2020年開催のパラリンピック、オリンピックの選手村への供給は不可能に近く、GAP認定商品が主流になるといった声が聞こえる。有機畜産物の供給が円滑に進まない理由はオーガニック飼料原料が慣行ものに比して2〜2.5倍(オーガニックトウモロコシ)高く、量の確保も難しいこと。さらに認定を受けるに当たって、書類が多く複雑多岐にわたるとしている。とくに有機畜産物は、有機農産物、有機加工食品、有機飼料の複合認定物で、他の有機食材に比し認定されるまでの時間がかかる。明るいことは飼料用トウモロコシに替わる認定穀物がEU諸国にある点である。弊社主催、NPO法人日本オーガニック農産物協会後援のヨーロッパオーガニック視察でも現地を確認する等、固定概念を捨て切れれば、先が明るい。すでに前述のNPO法人の中にオーガニック飼料連絡協議会を設け、検討が数年前から行われている。

鶏声人語

他産業の農畜産部門への進出、予想以上のスピード

 居酒屋チェーン並びに外食産業関係の農業・畜産部門への進出が注目されている。大手居酒チェーンの養鶏部門への進出、さらには鉄道会社の農畜産部門への進出等過去では考えもつかなかった動きが出ている。ある経済学者は、わが国が生き残る道はIT 産業でもなければ自動車産業でもなく、中高齢者を中核とする農畜産部門だと。幅の広い知識を持った中高齢者の農畜産部門への雇用は、今後の日本経済の中核をなすともいう。われわれが知らない所で大手自動車メーカーがパプリカを大々的に生産。民間の鉄道会社が高架下でしいたけ栽培を行い、さらにはJR グループが養鶏場、有機栽培認定圃場を運営する等既存の概念を乗り越えた取組みが着実に行われている。一方、リース金融資本によるワクチン、製薬部門への出資等の動きもある。この他大手酸素メーカーによる大手青果卸売会社の傘下への組入れ等、挙げたら切りがないほど他資本の農畜産部への進出が急激に進んでいる。この傾向はさらに進むことが予想され、今まで特例視してきたものが一般化しだした事実を業界は直視しなければならない。

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人間の欲望を満たすために餌付された水禽類も

 不幸にも高病原性鳥インフルエンザが水禽類農場2か所、採卵鶏農場2か所で発生を見た。今年は、渡り鳥の糞から鳥インフルエンザウイルスが検出され、農水省を中心に地方行政府と打ち合わせ会議を開く等、情報の共有化が積極的に行われてきた。官民挙げての対策を講じてきたにもかかわらず発生を見た現実に対して言葉は見当たらない。今回発症した食用アヒルと、採卵鶏には責任はないわけだが、人間側の都合により殺処分となった。恨み節が伝わってきそうだ。水禽類は湖で人間の欲望によって餌付され、その行為は毎年繰り返される。アニマルウェルフェアの世界から見ると、なんと表現されるのか。動物福祉とは家畜側から見た発想となるべきものが、誰も答えを出すことはできない。自分の意志は存在せず人間側の意志によってのみ対応が可能となる。経済動物であるが故の宿命なのか。