創刊1924年(大正13年)、通巻1000号を超えた鶏の専門誌!
業界の危機を訴え、500億円程度の融資制度を
飼料価格、低卵価受け業界団体

養鶏危機突破緊急全国生産者大会
日本鶏卵生産者協会(JEPA)


日本鶏卵生産者協会(JEPA・梅原宏保会長)は二月十二日、東京都港区の海運会館において、飼料価格の高騰や低卵価など昨今の養鶏をめぐる情勢の危機打開に向けた「養鶏危機突破緊急全国生産者大会」を開催した。
全国から四〇〇名超の養鶏関係者が出席し会場を埋め尽くす中、業界の危機突破に向けた議案、申し合わせ決議が全会一致で承認され、大会終了後には参加者が地元議員へ要請に回った。また、同大会には与野党の国会議員も参列し業界にエールを送った。
大会の冒頭、鶏卵生産者協会の坂本克彦副会長(坂本産業㈱代表)は「業界は今まで経験をしたことのない未曾有の危機に直面している。今こそ、力を結集し行動するべきときにきている。今回来賓としておいでいただいた政界の方々からも応援・ご指導いただけるものと確信している。また、こうした動きが消費者にも伝わることを願っている」と開会の挨拶をした。
また、梅原宏保会長(㈲西野代表)「北は北海道から南は沖縄の会員の方まで参列いただき、国会からも超党派で先生方にご列席いただいた。わが国の養鶏産業は過去四年間振り返っても大変な苦しみを味わってきたがさらに、飼料価格の高騰と低卵価という三重の苦しみを味わっている。今回ばかりはわれわれの力だけではどうしようもない。この集会を開いたのは全国の生産者が一致団結することを確認しあうことが第一目的だ。そしてわれわれの力ではどうにもならない点について国会の先生の力を借りたいということ。
国は飼料価格安定基金で対策を講じているが、この基金の支給受けたとしても過去二年間と比較して飼料は一万円以上、三〇%以上の値上げが起きており業界全体では六〇〇億円の負担がのしかかってきている。それ以外の資材の高騰など含めると負担は一、〇〇〇億円以上だ。
この負担は今後上がることはあっても下がるという見通しはない。したがって将来を考えた場合、安定供給を考えた場合には飼料自給率をあげることも考えなくてはならない。だが当面は消費者の理解を得てコストアップ分を価格に反映させていただくほかない。
日本鶏卵生産者協会は四年前に鳥インフルエンザ問題や需給安定を図ることを大きな目的として設立された。需給回復のためにわれわれ自身が積極的に取り組んでもいかなくてはならないし、大手の方々には率先して需給調整に貢献していただくことを確認しあってほしい。
われわれが努力をしても資金ショートを起こして倒産に追い込まれる可能性がある。意欲ある生産者が生き残るためにも国家保証による運転資金が必要だ。だが、この制度は都道府県農業信用協会の保証が条件となるため、十分に機能していないのが現状。したがって、国家保証による総額五〇〇億円程度の融資制度をぜひ実現していただきたい。
世界に誇れる養鶏産業が崩壊することを回避するためにも団結しあい難局打開に向けて行動したい」と挨拶した。
また出席した議員は次のとおり。細田博之衆議院議員(自民党幹事長代理)、赤城徳彦衆議院議員(自民党元農林水産大臣)、亀井静香衆議院議員(国民新党「養鶏問題に関する議員連盟」会長)、大島理森衆議院議員(自民党国会対策委員長)、前田雄吉衆議院議員(養鶏問題に関する議員連盟事務局長)松野頼久衆議院議員(民主党)、佐藤公治参議院議員(民主党)、植松恵美子参議院議員民主党。

日本鶏卵産業協会が陳情書
日本鶏卵産業協会


西川議員に直接窮状を訴える伊勢代表
 また危機突破大会に先立って日本鶏卵産業協会の伊勢彦信代表(イセ食品株式会社会長)は一月二十五日、衆議院議員会館を訪問し、昨年来続く未曾有の飼料高・燃料の暴騰で鶏卵生産コストが上昇し鶏卵生産者の経営を圧迫している窮状を訴えるため陳情書を手渡した。
(続きは4月号に掲載)
三井物産と合弁で1000万羽体制へ
出資比率イセアメリカ55%、三井物産45%

イセ食品グループ

調印式
 イセアメリカ株式会社は三井物産株式会社と中国において鶏卵の生産販売事業を
行う合弁会社「伊勢農業有限公司(仮称)」を香港に設立することで合意した。同社の
資本金は3860万ドル(約40億円)で、出資比率はイセアメリカ55%、三井物産45%。
 中国の鶏卵生産量は約2500万トンと世界の約半数を占め、世界一の生産量を誇る
が、依然として小規模農家を主体とする生産体制となっている。一方で、需要は近年
急増傾向にあり、消費者の食に対する安心・安全の意識が年々高まっている。
 こうした背景から、同社は、質・量ともに一層の成長が見込まれる中国の国内市場を
販売ターゲットと位置づけ、イセアメリカの優れた養鶏技術や生産管理能力と三井物産
のグローバルスタンダードな経営手法を導入し、高品質な鶏卵製品を中国の消費者に
安定的に供給していくことを狙っているという。
(続きは1月号に掲載)
穀物需給の引き締まり傾向続く
農林水産省

 農林水産省は8月31日、世界の穀物等の需給動向について公表した。これは本年度の世界の穀物等需給の短期見通しについて速報的に取りまとめ、世界の穀物の需給や生産動向が示されたものである。
以下では、その概略と主な品目別の需給見通しについて記述する。

2007年~08年度の国際需給動向

 07~08年度の穀物需給は、前年度の国際価格の上昇を背景に推移する。
供給面では、米国における大豆からトウモロコシへの作付転換などで国際的な穀物増産の動きが進んだことにより、生産量が増加した。増加量は前年度比五・一%となり世界全体の穀物生産量は過去最高となる二〇億九、一〇〇万㌧となった。
前年度減産となった小麦については、春先の黒海沿岸の干ばつと米国冬小麦産地の長雨による悪影響が懸念されたが、豪州では生産量が平年並みに回復すると予測された。
 需要面からみると穀物全体で二一億〇、四〇〇万㌧の需要が見込まれ、前年度より二・七%増加する。トウモロコシ需要が増加する一方、小麦および米の需要はほぼ横ばいで推移すると見込まれる。
 穀物全体の期末在庫は小麦を中心に前年度よりも三・八%減少し、三万一、九〇〇万㌧になる。穀物の期末在庫率は過去最も低水準とされた一九七〇年台前半を下回り、穀物需給の引き締まり傾向は依然として続いている。

トウモロコシの需給動向

 トウモロコシの需給動向は、世界全体で消費量が増加する一方、米国をはじめとした世界的な増産によって、生産量が消費量を上回ると予測された。
 トウモロコシの二〇〇七~二〇〇八年度の生産量は、欧州では減少するが、米国や中国では増加する見込みである。世界全体では、前年度より九・九%増加し、史上最高の七億七、一五〇万㌧となる。
米国では、主産地のコーンベルトにおいて作付初期に降雨による作付作業の遅れが懸念されたが、その後の天候改善に伴い単収も前年度を上回る見込みである。
中国においては、二〇〇四年から政府による農業税免除等の農民所得向上に向けた施策が実施されている中、堅調な需要を背景に前年度比二・一%の増加が見込まれる。
欧州では、主に欧州東部(ハンガリー・ルーマニア等)地域の干ばつにより前年度比一二・二%の減少が予測される。
二〇〇七~二〇〇八年度のトウモロコシの消費量は、世界的に堅調な飼料用需要のほかに、米国、中国を中心とした工業用需要の増加により、世界全体で前年度比六・二%増加し七億六、九五〇万㌧になる見込みである。
米国では、再生可能燃料であるエタノールの原料としての需要が増加傾向にある。二〇〇六~二〇〇七年度の国内消費量に占める割合は約二七%となり、前年度の一九%を上回る。
この需要増加の背景には、二〇〇五年の包括エネルギー法案により二〇一二年までの再生利用可能燃料の使用量拡大が決定されたことがある。さらに、近年の原油価格上昇による代替エネルギー需要の増加が考えられ、消費が増大する可能性がある。
中国においては、近年の国民取得の増加に伴う食の高度化による飼料需要と、エタノール原料用需要が増加しており、国内需要が増加した。
二〇〇七~二〇〇八年度の期末在庫量は、中国等で減少するものの、最大の生産国である米国で増加に転じることから世界全体でほぼ前年度なみ数値を維持すると予測された。
 米国においては、近年のトウモロコシの安値による作付意欲の減退と減産が続いたことから、エタノール仕向けを中心とした国内消費量の急増に生産の伸びが追いつかず、前年度の期末在庫水準の急激な低下を招いた。
 本年度は昨年秋からの価格上昇を背景に増産が見込まれ、期末在庫水準は回復するという。しかし、穀物の価格が低水準に下がった場合、高値で抑制されている飼料用等の需要が当初より増加する可能性も考えられることから、今後とも需要動向に注視する必要がある。
 二〇〇七年のトウモロコシの国際価格は、米国の需要増加や今夏のラニーニャ予測による農作物育成への悪影響懸念からさらに値を上げた。しかし、三月末の米国農務省の農家作付意向面積報告による作付面積増加の見込みを受けて値を下げた。さらに、六月末の作付面積報告で当初の予想以上に作付面積が増加したことからさらに値を下げた。その結果、現在は国際相場は三㌦台前半で推移している。

大豆の需要動向

 大豆の生産量は米国による大豆からトウモロコシへの作付転換により生産量が減少すると見込まれ、消費量は搾油用需要を中心に消費が拡大する。これにより、生産量が消費量を下回る見込みである。
(続きは10月号に掲載)
防疫指針は改定へ
第七回家畜衛生部会

 農林水産省は、8月24日、第七回目となる「食料・農業・農村政策審議会、家畜衛生部会」を、東京都千代田区の農林水産省飯野ビル第一会議室において開催した。
 座長に新たに櫻井敬子学習院大学法科大学院教授を向かえた同部会で、冒頭、町田勝弘消費・安全局長は「家畜衛生部会は食料・農業・農村政策審議会直属の部会となったことをお伝えする。今年一月のAIの発生については、関係各位の協力のもと、早期の解決が図られた。今後の防疫体制にも万全を期すことが必要だ。海外でのAI発生は已然続いており、水際対策、国内防疫対策の徹底を図りたい」とした。
部会では宮崎県、岡山県において発生した高病原性鳥インフルエンザを受け、特定家畜伝染病防疫指針の変更が行われることが明らかとなり、9月上旬に行われる「家きん疾病小委員会」で検討、後日同部会に報告されることとなった。

 事務局からの説明によると検討事項は以下のとおり。

①発生予防対応として、引き続き、養鶏場の管理者に対し、効果的な防鳥ネットの張り方や消毒薬の使用方法などを周知し、ウイルス侵入防止に万全を期す必要がある。
②発生の疑われる事例が報告された段階から、迅速で的確な防疫対応がお粉荒れるよう、今後も、国、都道府県、関係機関においては、十分な連携を図っていく必要がある。
③今回、補助的診断法として使用された迅速検査法(簡易キット)については、技術的知見などを参考に、通報直後の防疫対応への具体的な活用方法を明示していく必要がある。
④移動制限区域内の農場における清浄性確認検査、発生後の防疫措置に必要な疫学調査、感染経路の究明に必要な現地調査の開始時期などについては、迅速な対応を図る観点から、発生時の対応体制の整備とあわせて検討する必要がある。
⑤移動制限の提供については、蔓延防止に支障のないよう、発生後の移動制限の区域、範囲など現在規定している措置について、あらためて確認する。また、食鳥処理場、孵卵場などの扱いについては、当該施設の衛生管理方法など必要な情報をもとに、今後の効果的かつ効率的な移動制限の運用について検討する必要がある。
(続きは10月号に掲載)
各地でイベント開催  「たまごニコニコ大作戦」

 たまごかけごはん伝道師「じょ兄。」さんが全国を自転車で縦断するイベント「たまごニコニコ大作戦」は8月半ばに関東に到着、9月には、静岡、岐阜と関西に向けてスタートしている。
 7月29日に本州入りした一行は、青森、秋田、宮城、福島と順調に南下し、8月19日には、茨城県水戸にある「ポケットファームどきどき」で関東初となるイベントを決行、無事成功させた。 

茨城・水戸「ポケットファームどきどき」 当日は、今年の夏を象徴するような酷暑となったが、茨城県養鶏協会のメンバーを中心に、動物薬品メーカー、飼料メーカーなどが会場の設営から協力し、イベントを盛り上げていた。
 当日行われた催しでは、たまごつかみどり大会や、たまごを2個持って笑った写真を撮る、たまごニコニコ撮影、たまご検定などイベントではお馴染みになった催しが行われ、会場には家族連れなどを中心に約1200名が訪れ、イベント終了時刻4時を前にして品切れとなりイベントが終了する盛況ぶりだった。

千葉・「千葉県庁」 また、8月23日には、千葉県庁を表敬訪問した。千葉県農業協会用鶏部会の会員らが「ウェルカムイン千葉」の横断幕で待ち受ける中到着した一行は、庁舎1Fにあるホールでウェルカムイベントを開催、千葉県農林水産部加藤勝部長が、養鶏家の多い千葉を「じょ兄。」さんらが訪問したことに謝辞を述べた。またイベントでは、県職員らが参加したたまご検定も実施、場を盛り上げた。イベント終了後には、千葉県農業協会用鶏部会のメンバーと場所を移動して懇談、「じょ兄。」さんらは、これまでの旅の記録を写真スライドとして紹介しながら、この企画の発足したきっかけやこの企画に対する思いなどを同メンバーらに伝えていた。

東京・巣鴨「地蔵どおり商店街」 同26日には、東京都卵業協会主催によるイベントが東京都豊島区巣鴨のとげぬき地蔵で有名な「地蔵通り商店街」で開催された。
 同イベントでも、東京都卵業協会のメンバーを中心に、飼料メーカーや、機械メーカーなどが応援に駆けつけ、熱心にイベントに協力していた。
 そこでは、たまご検定など恒例の行事のほか、たまごに関するアンケート調査や、無料でかき氷を振るまうなどして会を盛り上げた。
 とげぬき地蔵を見にくる観光客のほか地元の人も多く、その中の一人、普段から商店街で買い物をしているというイベント参加者の主婦は「イベントを通じて初めてたまごを2個食べても良いと知った。たまごへの誤解が解けてよかった」と話していた。
 各地でイベントを経験している「じょ兄。」さんによると「イベントをやっているとこうした誤解がとても多いということに改めて気づかされる。日々のイベントを通じて、ひとりでも多くの人の誤解を解きたい」と話していた。

神奈川・上大岡「camio」 神奈川では、9月1日に上大岡駅前にある「カミオ」ショッピングセンターで神奈川県卵業協会などが主催するイベントを開催、関東には行ってから実施されていなかった「たまごかけごはん」早食い大会が実施され、子供から大人まで参加した。同大会にはたくさんの観覧者が訪れ、イベントは大いに盛り上がった。
(続きは10月号に掲載)
カントウ友の会第41回定期研修総会開催

 カントウ友の会(久保惣一会長)は七月十一日、群馬県渋川市伊香保町において第四一回定期研修総会を開催した。同総会では、役員総会報告に続いて記念講演会が行われた。講演は、千葉県畜産総合研究センターの村野多可子氏が「最近の外部寄生虫対策について」と題して、続いて群馬県畜産試験場中小家畜研究グループの後藤美津夫氏が「平成十八年度鶏経済能力検定成績の中間報告について」をテーマに報告した。
 以下では、村野氏の講演内容について概要を紹介する。

「最近の外部寄生虫対策について」
千葉県畜産総合研究センター 村野多可子


1.ワクモとトリサシダニの生態
 ワクモは、熱帯、冷帯を問わず世界各国に分布している。唯一南極では発見されていない。最近の報告でもヨーロッパ、アフリカ、アジア、北米、中南米、ロシアで確認されている。
 トリサシダニは、日本のような温帯地域や寒帯地域に分布するが、近年ブラジル、キューバ、パキスタンでも報告されており、生態の分布が広がりつつある。
 ワクモの卵は、卵形で透明に近い白色(四~七個)、五日以内に孵化する。幼ダニは白色で三対の脚をもち、一日以内に脱皮する。第一若ダニは、吸血前はわずかに薄い茶色をしている。吸血した後、一日以内に脱皮する。第二若ダニは吸血後二日以内に脱皮し成ダニとなる。卵から成ダニに成長するまで八~九日間かかる。
 トリサシダニの卵は二~三個であり、二日以内に孵化する。幼ダニはワクモと同様一日以内に脱皮する。第一若ダニは、吸血後二日以内に脱皮する。第二若ダニは吸血なしで一日以内に脱皮し、成ダニとなる。卵から成ダニになるまで五~七日間でワクモよりやや早い。
ワクモの生息場所は、昼間は集卵ベルト・除糞板の下、ケージや餌樋の繋ぎ目などであり、そこに隠れている。夜間に鶏体に這い上がり吸血する。頸部周辺にいることが多い。大発生の場合には、昼間でも鶏体に寄生する。繁殖時期は早春から晩秋にかけてである。年間を通して温度が一定のウインドウレスやセミウインドウレス鶏舎では、常時増殖している。冬場の東北、北海道でもワクモは増殖を繰り返している。寿命は好条件下であれば、成ダニは吸血なしで約九か月生存する。
(続きは9月号に掲載)
飼料価格高騰等の畜産をめぐる状況変化への
理解醸成のための中央推進協議

 
 農林水産省は七月二十日、農林水産省三番町分庁舎において、「第2回飼料価格高騰等の畜産をめぐる状況変化への理解醸成のための中央推進協議会」を開催した。
協議会には、畜産業界や、消費者団体、流通業界等から委員が選出され、畜産商品への飼料価格の高騰の影響などが話し合われた。また、農林水産省が一般への飼料価格高騰について理解を求めるためのパンフレット案も紹介された。
 冒頭、農林水産省生産局の本川一善畜産部長が「食料問題については、最近では報道されない日がないくらいだ。飼料の多くをアメリカに依存しているのでアメリカの天候等にも気を配っている。今の時点では穀物価格は低下傾向にあるがそれでも昨年と比べると高い。わが国で畜産を継続させるためには、再生産できる状況を作ることが大事だと考えている。今回は飼料問題を中心に理解の醸成を図っていきたい」と挨拶した。(続きは9月号に掲載)

日本式アニマルウェルフェアの導入を
DDGS等未利用資源の導入を

 平成18年度に明らかになった課題と19年度の行動計画案について書かれている、「平成19年度養鶏問題懇親会報告書の具体化に向けた行動計画(案)」について説明された。
 行動計画案は1.養鶏経営の動向、経営の安定、2.国際化に対応しうる生産流通体制の構築、3.安全・信頼の確保、4.高病原性鳥インフルエンザの発生の経験を生かして、5.疾病の発生予防と衛生管理水準の向上、6.自然循環機能の維持増進の項目に分かれている。
 1.経営の安定のために、都道府県で毎年行なわれている鶏肉、鶏卵生産動向調査へ協力を呼びかけ、これを基にした生産指針により需要に見合った生産を働きかける。
 2.国際化に対応しうる生産流通体制の構築対応については、国際動向を踏まえ、日本式アニマルウェルフェアの導入に向け推進委員会を設置。委員会では、飼養管理指針の検討、実態調査の実施を経て、飼養管理指針案の原案をまとめる。そして、飼養試験の実施と検討を行い、平成20年には採卵鶏の、21年には肉用鶏の飼養管理指針最終案を日本の国土にあった形で作成を目指す。また、配合飼料高騰に対応するため、DDGS等未利用資源の導入を検討、飼料米利活用にむけた実態調査、モデル地区での実証を予定している。
3.安全・信頼の確保について、鶏肉のトレーサビリティガイドライン策定委員会を開催し、消費者の求める情報が伝達できるシステムの普及、定着を目指す。インターネットを活用した情報提供、相互交流の場を作成する。
4.鳥インフルエンザの発生の経験を生かしてでは、生産者と情報を共有し、信頼関係を構築するために中央・支部レベルでの会合の実施する。そして、鳥インフルエンザ蔓延防止に向け、感染経路究明チーム、モニタリング調査の情報を基にした防疫指針の改良と徹底があげられた。
5.の疾病発生予防、衛生管理水準向上では、HACCP方式導入を推進し、サルモネラ対策の周知徹底を目指すという。
6.の自然循環機能の維持増進では、食品残渣の排出状況、加工工場、飼養農家の利用状況の実態調査を行い、専門家の意見を交えた形での食品残渣ネットーワークの構築を目指し、エコフィード認証制度の立ち上げを目指すとしている。(続きは9月号に掲載)
トレーサビリティ導入率は38.8% 
IT活用はうち15.3%


 平成19年1月1日現在で、食品小売業においてトレーサビリティ・システムを導入している企業は、「すべての食品に導入している」が14・6%、「一部の食品に導入している」が24・2%と、合わせて38・8%となり、引き続き増加傾向となっている。
また、トレーサビリティ・システムにIT機器を活用している企業は、「トレーサビリティのみに利用」が2・8%、「他の用途にも利用」が12・5%と、合わせて15・3%となっている。
食品の生産者等の特定(遡及)について、「すべての食品で特定(遡及)可能」と認識している企業は21・8%、「一部の食品で特定(遡及)可能」は49.5%と、合わせて71・3%の企業が生産者等の特定(遡及)が可能と認識しており、前年に比べ7・1ポイント上昇している。

1.消費者への情報提供の内容(複数回答)
小売りする食品について、消費者へ提供している情報は、価格や原産地など義務づけられている情報以外に、「生産者団体名や生産者名、生育方法などの生産段階に関わる情報」が23・8%と高く、次いで「レシピや栄養情報など、店頭(企業)で新たに追加した情報」が21・1%となっている。

2.消費者への情報提供の方法(複数回答)
小売りする食品に関する情報の消費者への提供方法は、「店内(企業)で作成したPOP広告やラベル」が77・1%と高く、次いで「仕入時に商品に添付されていたラベルなど」が54・3%となっている。
また、IT機器を利用した方法では、「インターネット(自社のホームページなど)」が17・5%、「店内に設置されたタッチパネルやパソコンなどの画面表示機器」が3・6%となっている。

平成18年度食品流通改善巡回点検指導事業が全国の鶏飼養農家1.037戸に対して行った検査結果が6月14日、明らかになった。
これは、平成18年7月~平成19年3月にかけて、ブロイラーについて概ね年間5万羽以上出荷している農家、採卵鶏については常時概ね千羽以上飼養している農家に対して行われたものである。
 調査方法は農林水産省(沖縄県は内閣府沖縄総合事務局)の担当職員が調査対象農家を訪問して記入簿を渡し、記入後に回収・集計を行ったもので、記入漏れ、書類の不備があった場合は聴き取り等で補足をしたものである。
 調査の内容は
(1)抗菌性飼料添加物を含む飼料に関する規制の遵守状況
(2)動物性飼料の購入状況
(3)記帳の取り組み状況
(4)表示票の受け取り状況
(5)反芻動物用飼料への動物由来たん白質の混入防止に関するガイドラインの周知状況の確認の五点である。
(1)の抗菌性飼料添加物を含む飼料の使用については全ての鶏飼農家において発育ステージに合った飼料の使用が厳守されていたが、一件だけ鶏飼養農家自身が魚粉を作成し使用していた事例があった。(続きは8月号に掲載)
全国規模の飼料の使用調査の結果が明らかに

農林水産省では、飼料の使用に係る法令の遵守状況、飼料の使用等に起因する問題発生の可能性等を把握するために、家畜等の飼養農家における飼料の使用状況等の点検調査を実施している。
 この調査結果が、平成18年度の調査点検結果として6月14日、取りまとめられたので以下ではその概要を紹介する。
平成18年度食品流通改善巡回点検指導事業が全国の鶏飼養農家1037戸に対して行った検査結果が明らかになった。
 これは、平成18年7月~平成19年3月にかけて、ブロイラーについて概ね年間5万羽以上出荷している農家、採卵鶏については常時概ね千羽以上飼養している農家に対して行われたものである。
調査の内容は以下のとおり。

①抗菌性飼料添加物を含む飼料に関する規制の遵守状況
②動物性飼料の購入状況
③記帳の取り組み状況
④表示票の受け取り状況
⑤反芻動物用飼料への動物由来たん白質の混入防止に関するガイドラインの周知状況の確認
(続きは8月号に掲載)

大手と中小の生き残りの道を探る

200名を越える参加者が出席

養鶏研究大会 日本養鶏協会関東甲信越地域協議会は、6月20、21日の2日間にわたり、千葉県勝浦市の勝浦ホテル三日月において「平成19年度養鶏研究大会」を開催、234名の参加者を集める大きな集会となった。
 冒頭の境野徳夫副会長の開会の挨拶に続き、主催者として村石愛二会長が挨拶し「養鶏経営は、現状厳しく飼料価格の高騰で支払いには苦労している。これは課題の一つだが、今回はまた、大手と中小の共存の道はあるかということもテーマにし、パネルディスカッションで行う予定になっている。協会としてはお互いの立場を守ることが職務だと思っているが、持続的に経営できる形を、パネルディスカッションを通じて皆さんと探れればと思っている」と挨拶した。


養鶏研究大会 来賓には日本養鶏協会中村光夫会長、鶏卵生産者協会梅原会長ら招かれそれぞれ挨拶し、その中で中村会長は「5月に行われた養鶏協会の総会で私は推薦をいただいたわけだが、当初私は、無理だといって辞退をしていた。この難しい時期に会長としての責務を果たせるか不安だったからだ。だが、引き受けた以上は、皆さんの力を借りながら協力してやっていきたいと思っている。
関東甲信越という地域は、日本一の消費地であり、生産地でもあるが、今回のテーマは『大手と中小共存の道はあるか』だ。平成16年に計画生産が撤廃され競争は激化している。今世界は資本主義が席巻しているが、市場経済が進めば進むほど、弱肉強食、格差が生まれる。私はそうした世界は好きではない。会長になったからには、なんとか共存できる日本型の道を探りたいと考えている。有意義な意見を出し合い、良い提言がでることを期待している」と挨拶した。
(続きは8月号に掲載)

初期体重誘導、栄養管理等についてレクチャー
八戸、福岡で約240名が集まる


 日本コッブ会(甘竹秀雄会長)は6月28日、青森県八戸市のよねくらホテルにおいて開催した。約100名が出席した八戸会場(福岡会場は140名)では、冒頭、挨拶にたった日本コッブ会岡本一技術・広報委員長は「世間はミートホープ社をとおし食品問題に関心を持っている。消費者の方がこれを機会に食品の安全を守るには、適切なコストが必要なんだということを感じていただければと思っている。鳥インフルエンザに関しては、今年発生したもの関しては狭い移動制限区域に改善されたことは良かった。こうしたことは3年前の経験を踏まえたものだったのだろう。日本は清浄国になったが鳥インフルエンザは韓国に発生すると、ほぼ間違いなく日本にもやってくるということが分かってきたと思う。現在発生してはいないが、段々とウイルスが日本に蓄積されていくようなことが起こっているかもしれない。われわれの業界としては無視できない問題だ」とした。

技術部会は次の日程で行われた。
○種鶏部門体験発表
「株式会社森孵卵場体験発表」
○ブロイラー部門体験発表
「宮崎くみあいチキンフーズ株式会社体験発表」
○コッブ500A種鶏経過報告
○コッブ500Aブロイラー成績紹介と飼育管理
(続きは8月号に掲載)
飼料価格高騰等の畜産をめぐる状況変化への
理解醸成のための中央推進協議会

農林水産省生産畜産部
本川一善畜産部長
農林水産省生産局畜産部は5月22日、東京都港区の虎ノ門パストラルにおいて第一回飼料価格高騰等の畜産をめぐる状況変化への理解醸成のための中央推進協議会(座長・甲斐諭九州大学農学研究院教授)を開催した。本協議会は、生産者団体、加工・流通業者団体、消費者団体などで構成され、飼料価格高騰による畜産や国民の食生活への影響等について広く消費者の理解を醸成することを目的として設置された。
 開会にあたり、本川一善畜産部長が「『グレイン・ショック』といえるような事態が畜産業界で起きている。アメリカでは食料とエネルギーとが同じ穀物をめぐって奪い合うことがすでに起きている。とくにとうもろこしの先物価格はエタノールの需要増加などにより一ブッシェル三㌦台後半で推移している。これを反映して、海外から飼料を輸入している日本の畜産業は大きな影響を受けている。加えて大豆や小麦からとうもろこしへ転作する動きが出てきて、これらの価格も高騰することになる。こういう中で、二つ方策がある。
一つは国内で生産できる草地をできるだけ増やし、自給飼料を増やしていくことがある。もう一つは国内で出てくる食品残渣を利用することである。これらの国内で生産できる飼料を上手に利用していきたい。
他方、生産性の向上も重要だと考えている。そしてできるだけ輸入飼料の高騰を経営で吸収できるような仕組み、取組みを行っていきたい」と挨拶した。
また日本養鶏協会からは緒方忠浩氏が出席した。緒方氏は会議で、六年前から取り組んできた飼料米の結果などを紹介した。(続きは7月号に掲載)
8,000人が来場、4万2,000本うれる
「ニッポンやきとり祭り」

キリンビール
ニッポンやきとり祭り
全国の地鶏・銘柄鶏28種類を集結させた「ニッポンやきとり祭り」(主催・キリンビール(株)、後援・全農、(社)日本食鳥協会)が5月10、11日の午後5時から2日間にわたり開催された。会場となった東京都千代田区大手町の東京サンケイビル「メトロスクウェアフラット」には大勢のサラリーマンやOLらが立ち寄り、炭火の煙と焼き鳥の匂いが場内を包む中、ビールと焼き鳥を楽しんだ。
 入場時に1000円の入場券を購入すると5枚つづりのチケットがついてくる。1枚で焼き鳥1本、2枚でビールコップ1杯と交換できる。主催者によれば、1日約4,000人、合計8,000人が来場し、売れた焼き鳥は二日間で約4万2,000本、重さにして2トンに達したという。
 このようなイベントは「初めての試み」というキリンビールが、なぜこのような企画を行ったのか関係者に伺ったところ、「これまでビールに良く合う全国の『うまいもの』を紹介するシリーズを展開しており、その中で三大地鶏を紹介したときに好評であったため、全国各地にある地鶏を取り上げてみよう」とのことだった。また各地域の名産品などの生産者とタイアップしてビールを売り込んでいく戦略もあるようだ。
(続きは7月号に掲載)
7月21日、札幌市をスタート、ゴール沖縄
日卵協総会で消費拡大の計画を提案



 5月24日に行われた日本卵業協会総会の席上において、岡山県倉敷市在住の33才の生産者から、消費者の卵に関する誤った情報を払拭し、消費拡大につなげる企画の提案があった。
 生産者は(株)のだ初の野田裕一朗氏。「たまごニコニコ大作戦!」と名づけられたこの企画は、生産者は良いたまごを作るだけでなく、正しい知識の提供や卵の素晴らしさを積極的に伝える必要があると感じた本人が、自ら自転車に乗って北海道から沖縄まで自転車で縦断しながら、卵の間違った知識を払拭するためのアピール活動をするというもの。
 たまご業界のPRということで一般に対しては自社の名前などの身分を隠して「たまごかけごはん伝道師『じょ兄。(ジョニー)』」として活動するという。卵とコレステロールとの関係については長年、コレステロールを過剰に取りすぎると、心筋梗塞や動脈硬化の原因になると結論づけられていたことから、コレステロールを比較的多く(1個50g当り210mg)含む卵は「一日一個まで」という標語のもと、食事摂取は控えられてきた。
 だが、近年の研究ではコレステロールとそれら疾患との関係が極めて低いことが証明されており、コレステロールの摂取基準についても、厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準(2005年版)」で、成人男性で750mg未満となっており、これまで300mg未満が望ましいとされていた基準を大幅に引き上げているなど見直しが進んでいる。(続きは7月号に掲載)