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創刊1924年(大正13年)、通巻1000号を超えた鶏の専門誌!
鶏声人語

業界の動き、流れを見るのは展示会を4 年ぶりに開催、
盛況裡に終えた国際養鶏養豚総合展


4 年ぶりに国際養鶏養豚総合展2022(以下IPPS)が4 月27・28・29 日の3 日間にわたり、愛知県「名古屋市国際展示場」で約23,000 名の参加者を得て盛大に開催された。本来ならば昨年2021 年5 月に開催される予定であったが、コロナによる影響を受け2022 年への延期となった。今年も3 月の声を聞いてもコロナによる影響によって再延するのではないかと心配する空気が流れたが、その空気を一掃した。出展社数も2018 年開催時に比較し大幅に増加し、待ちに待った展示会となった。今回の展示会は、4 年ぶりの開催ということもあり、新製品が各メーカーから出展され、急激に発展する業界の姿を写し出した。また、出展各社の企業努力も過去にないものがあった。世界の流れをより具体的な型で展示した企業も散見できた。企業が生き残るために、世界の流れを的確につかまなければ、世界の孤児になることは業界の流れを見れば理解できる。世界の動き、業界の動きを見る上で、展示会を開催する意味は大きい。聞くところによると、今後展示会の開催を2 年に1 度にするといった情報も流れてくる。労働力問題の改善と業界を取り巻く環境は、製品安の原料高と最悪の状態となっている。環境への取組み、アニマルウェルフェア、そして、経済効率の改善に取り組んだところのみが、将来の業界の担い手になるのかもしれない。

「鶏の研究 2022年6月号」 目次

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笑顔が見えるのはいつの日か
1 次産業の域を脱しない業界


原料高の製品安に泣くわが業界。生きるか死ぬかの斗いではないが、出口が見えないだけに手の打ちようがない現実。経営内容の良かった生産者曰く「どんな対策を打っても赤字は赤字、こういう時には積極経営ではなく、静かにしていることが一番」だという。コロナにより業界需要は停滞しウクライナ戦争により原料相場は上伸し、いつ太陽が業界に笑顔を見せてくれるのかと思うは、世の流れを知らぬ大人なのか、それとも自分だけは生き残れると固く信じる大人のふりをする経営者なのか。今まで元気であった小売店が急に身を沈めるこのごろ。超大手食品メーカーまでが、来年前半で鶏ガラスープ工場を閉鎖するといった情報が流れて来るだけに深刻さがわかる。食品はすべて大幅値上げをするといわれるだけに家庭消費に与える影響は深刻である。値上げをしない商品を探すことが難しくなりつつある食品業界にとって、起死回生策は採卵鶏総羽数10%減羽するしか回復の道はないということである。昨今は鳥インフルエンザの発症により長期低迷で推移するといわれていた相場が、真逆の方向に向かい笑顔が戻った。こう見ると産業規模は大きくなったものの、1 次産業から脱却はまだまだ先なのかもしれない。

「鶏の研究 2022年5月号」 目次

鶏声人語

これからが経営者の評価露呈

コロナ問題は世界中の経済を足元から変えた。やっと解除になったかと思えば、再発、拡大し、対策を講じてはいる(国による差は大)ものの、わが国では消費者心理を元に戻すことには繋がらない。業務需要、家庭需要共、悪化傾向にあるといわれ、業務需要の低空飛行を支える材料も見当たらない。先行不透明感が漂う世界経済下、コロナの影響プラス、ロシアとウクライナの戦争による影響は、コロナ問題とは違った形で世界経済に未曽有の危機を与える。コロナ、戦争がわが業界に与える影響は、穀物相場、フレート等すべての部門に及び、値を下げる材料は見当たらない。この結果は末端価格に反映され、経営努力の限界を超える環境となる。過去からの経緯を見る、生産可能な価格を求めるならば、何をなすべきかは業界人ならばわかっていることである。昨年(2021 年)は大発生したAI が教えてくれた。今年も昨年よりは発生は少ないが、1月には10 万羽規模の採卵鶏生産者が消えた。これからが本格的に負の時期を迎える。今までの経営者の評価が露呈することになる。業界にとって今年は4月に大きなイベントがあるだけに、明るい環境で迎えたい。未来に夢のある…。

「鶏の研究 2022年4月号」 目次


鶏声人語

人間の欲との斗いか負の斗い

 業界の再編成が静かに進む。いや、音を立てているのかもしれない。見方によっては想像以上の速さで進む。考えられない価格を提示している生産者もいれば、量販店に価格を任せる白紙委任する生産者も出ていると関係者は言う。この情報を耳にした時の衝撃は想像を絶した。この背景には色々理由ははあるだろうが、需給バランスの崩れから来る負の結果であることは間違いのないことである。昔の業界人からよく耳にした言葉は“ ほどほどに” である。大変奥の深い言葉である。分かっていても対応できないのが人間であることも理解できるが、その逆もある。結果が判っていてもなんとかなるさの想いが負の方向へ走らす。資本の論理だけで一括するにはこの世の中無理が生じる。穀物相場、フレート料金等すべてが高騰している中にあって生産者自ら負の環境を除去することができることは生産コントロールの他に見当たらない。世界的環境(穀物、フレート等)を調整することが難しいとするならば、業界は何を成すべきかである。最終的には人間の欲との戦いとなる。

「鶏の研究 2022年3月号」 目次

鶏声人語

AWの基準作成が至急求められる

子孫を残すための斗いは想像を絶するスピードで人間社会を襲うとはウイルスの世界の話。種を残すとは生を与えられたものの本能的行動である。人間は考える力を持つが故に生物の上に君臨し、無意識の内にいや、人間にとって都合のより良い「改良」という名の下にすべてを意のままに仕切ろうとする。また、人間に都合の良いように環境を変えようとする。その結果、環境を変えるどころか、負の経過を招くことがある。2020 年の国連報告書によると1940 年以降、動物と人の間に発生したすべての感染症の半分以上は集約農業に起因するという。過度な経済合理主義は抗生物質耐性との関連が明確になっているとしている。最近アニマルウェルフェア( 以下AW) で注目される議論の中で注視されるのがより詳細な基準作成の要求である。一方、わが国の有機畜産JAS 基準は海外でも通用するといわれ、その反面、特色JAS 基準においての、AW 要求事項においては、説明が明記されていないため混乱が生じ認証機関、認定申請者にとって不利益になる、といった危惧する声もあるようだ。有機JAS 認証機関によると、2025 年の動きを受け海外でも十分に通用する平飼基準を世に発表し、独自の平飼認証を行うとの情報も流れてくる。大手流通業者、生協等がその動きに注目していると…。

「鶏の研究 2022年2月号」 目次


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NHKクローズアップ現代+で、
AWを放映 業界への影響は…


 11 月29 日、NHK のTV 番組クローズアップ現代+で放映された「卵の値段があがるかも⁉ “アニマルウェルフェア” って何?」の業界に与えた影響は、過去数多くの養鶏関連の内容が放映されてきたが、従来のものとは大幅に異なるほどの内容となった。通常の時節的内容の番組とは異なり、重い番組といわれ、業界に与える影響は大きなようだ。アニマルウェルフェア推進団体の動きに勢いが付き、養鶏界にどのような影響がでるのか心配といった声も届く。放映後流通業者の捉え方について聞いたところ、消費者の考え方、平飼い卵への捉え方も変化、理解度は深まったと見ているという。生協サイドでは、会員からアニマルウェルフェアについて生きた情報を求める声も上がってくる等、立場によって捉え方が異なるものの、養鶏界としては、今後アニマルウェルフェアの動静を無視できなくなったことは事実である。大手ハムソーメーカーも豚の世界でアニマルウェルフェアの考えを積極的に導入するといった、今までとは異なる動きが出てきた。2025年に向けて2022 年は着実に時が動こうとしている。消費者に対する選択肢の枠が拡がったということは事実である。

「鶏の研究 2022年1月号」 目次
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今年も昨年同様、同時期に鳥インフルエンザ(以下AI)が奈良県で発生(結果は陰性)したと業界に情報が飛び込んできた。この数日前には北海道でマガモの斃死した個体からAI ウイルスが検出され、陽性の可能性が大との情報が流れたものの結果は陰性であった。胸をなでおろしたわけである。今年後半から来年2022 年にかけて昨年同様、発生の可能性がある旨注意するようにとの情報が流れているだけに、冬に向かい気の許せない日々が続く。本格的な寒さが到来する時期となるだけに対策をと呼びかけても限界がある。結果としては11 月3 日現在未発生となっているが、渡り鳥がすでに本州にまで飛来しているだけに気が抜けない。一方、韓国では11 月の声を聞き、オシドリからAI ウイルスが検出されたという。嫌な予感がするのは編集子だけであろうか。ジワジワと迫って来るAI ウイルス。昨年から今年前半に発生したウイルスと異なり2010 年に流行したH5N1 型とのこと。韓国で発生した場合、過去の事例から見て、わが国への侵入リスクは当然高まる。報告の遅れが拡散に繋がる。基本に忠実に対応することが求められる。

「鶏の研究 2021年12月号」 目次

鶏声人語

第2期大豆肉の時代に入った食肉(?)業界

 第2期大豆肉の時代に入った。植物から抽出され製品化された人造肉、人造肉の表現が適正であるか否かわからないが家畜から生産された肉でないことは事実である。人工肉に関する記事とアニマルウェルフェアの記事は一般紙・誌に最近よく掲載される。先日も大衆紙に植物製肉の記事が大きく報じられていた。いまや、植物製肉を食する人達はベジタリアンだけではなく、ほかの一般的消費者の人たちが食するようになったようだ。わが業界の大手ハム・ソーメーカー等からも発売されるなど、一般食に近い商品となって来た。第2期人造肉の到来の特長は、大手食品メーカーならび周辺企業からの参画もあり、資金豊富な企業による研究開発投資をあげることができる。一般大衆紙に掲載された内容によると小売業からの参画といった新たな産業の誕生ともいえる。一方、大きく報じられたのがアニマルウェルフェアで業界人が思う以上に消費者に浸透しこれまた新らたな産業の誕生と見える位、恐ろしいスピードで業界をかけめぐる。新らたな紙面でのにぎわいは消費者意識を変えるこの意識変革の裏には、流通業界の動きがあることをわすれてはならない。

「鶏の研究 2021年11月号」 目次

鶏声人語

植物" 肉" がいつの間にか
業界に鎮座


 養鶏界の技術革新を見るには展示会を見ろとは、先輩諸氏によくいわれた。技術革新は一寸目を離していると予想以上の速さで進む。その速さはシステム的なものから経済革新的なものと幅は広い。また、流通業者のなかには世界の流れに敏感に反応し、新たな物流部門へ駒を動かす。そのスピードは技術革新以上だと…。産業界そのものを根底から変える力を持っている。時には想像以上の激震が走る。個々の企業だけで解決するには難しい力を持ち、重くのしかかって来る。また、産業界を二分化する方向に動きを変える力も露呈する。資本力だけとは考えられない何かがあるとは問題に直面して初めてわかることである。一方、環境問題は畜産業界に新たな問題を呼び起こし、想像以上に速く新製品を市場に送り出す。植物から生産される" 肉" は特定な消費者向けでは無く、特殊商品では無く一般商品として流通段階に入り込む。その商品を製造するメーカーはわれわれ業界に席を置き、特別な産業から誕生したものでは無いだけに問題は大きい。いつの間にか新商品はわれわれの仲間として鎮座する日が近い将来来るのかもしれない。

「鶏の研究 2021年10月号」 目次

鶏声人語

コロナ禍 発想の転換が求められる

 早くも今年の冬に向って、鳥インフルエンザの発生を危惧する声が出て来た。その根拠は不明であるが、昨年から今年にかけ全国的に採卵鶏、食鶏に莫大な被害が出ただけにコロナ被害と重なり、心理面から危惧する空気、恐怖感から業界に自然発生的に頭によぎったと考えられる。コロナ禍お盆、夏休み等レジャーシーズンを迎えたなか、活動の自粛が求められ、人の移動制限が要請されるなか、コロナウイルスはさらに拡散される可能性がある。人間を襲うコロナ、鳥を襲う鳥インフルエンザウイルスがこれから益々二重写しになって来るのは、ごくごく普通のことである。毎回強調されることは、哺乳動物等鶏舎への侵入防止さらにその発生元を調べるとネズミの糞が鶏舎の入口にあったとか、その発生元について……となる。これら諸説について否定するものは無にも編集子は持っていないが、何にか角度を変えて、再度検討する必要は無いだろうか。研究者が同一の方向に向かってのみ行動することは、問題解決につながらないと思うのは、無知から来るものであろうか。日本の社会が求められているのはコロナ禍、発想を変えることの重要性を再認識することである。

「鶏の研究 2021年9月号」 目次



鶏声人語

多国籍コンサル企業が、AWの世界に進出

 平飼いの定義と第3 者機関による認証を求める動きもとは、前月号の本編に掲載したタイトルである。そもそもこの記事の主張したい点は「平飼いの鶏舎」の定義を平飼い卵需要が伸び、かつ高相場で推移している時だけに、なんでも平飼い、鶏舎を認めることは消費拡大の意味からもかつ消費者に間違ったイメージを植えつけることになりかねないため、現行のこの時期を除いて平飼い卵のイメージを定着される時は無いとの判断によるものである。現在、平飼いの“ 定義„と“ 認証„について3機関と詰めを急いでいるといわれる。3機関の名称は現行において発表をしてはいない。情報を整理すると、一つは環境、福祉、国際協力をメインとするNPO 法人である。あと一つはアメリカ、ヨーロッパ、日本でアニマルウェルフェアの普及に取組んでいるNPO、三つ目は、農林水産省の有機JAS 登録認証機関である。一方、最近の動きとして食品企業と生産者向けに持続可能なケージフリー卵生産に関するサポートと専門知識を提供するシンガポールを拠点の多国籍コンサルタント会社がわが国へ進出する。同社ではゲージフリー卵生産を拡げるだけでは無く、高い家畜福祉基準を満たす生産者に金銭的なインセンティブを提供するとしている。来るものが来たといった感を受けるのは編集者だけであろうか。

「鶏の研究 2021年8月号」 目次

鶏声人語

平飼いの定義と第3者機関
による認証を求める動きも


 平飼い鶏卵が不足気味とは鶏卵流通業者の話しである。一方、飼料メーカーの鶏卵担当責任者の間から耳にすることは、平飼いの定義を大至急確立しなければ、相場に影響を与えると危惧する。一方、有機JAS卵を生産する認証事業者は、一つの提案として有機畜産物の日本農林規格の飼養及び生産の方法についての基準を上げる。内訳は次の通りである。①家畜が横臥することができる敷料を敷いた状態又は土の状態の清潔で乾いた床面を有すること②適度な温度、湿度、通風、換気及び太陽光による明るさが保たれる頑丈な構造であること――すなわち開放鶏舎で鶏が砂あびができることとなる。有機JAS 畜産物の家禽の項では、さらに諸事項がついているが、市場で売られている平飼い卵の開放鶏舎ではそこまで求められていない。関係者が心配する点は、今の内に平飼いの定義を整理して、第3 者機関の認証がおこなえるように制度化すべきとの声に基づいているようだ。アニマルウェルフェアの第3 認証も具体的な型で進んでいるだけに、各部門での整理が必要になって来る世の中になって来た。

「鶏の研究 2021年7月号」 目次


鶏声人語

フードロス解決は
地球環境を守る


 フードロス問題は、地球環境を守るために、流通業者、生産者、加工場、そうざい業等のすべての業種、業態が取り組まなければならない。フードロスを無くすためには、個人や企業からの食品寄付行為、飼料化等さらには表示問題のあり方の検討等対面的なとらえ方を実施することが、フードロスに繋がる。捨てる行為は企業が身を守るための本能的なものである。最近では世の中の弱者といわれる人達に対する寄付行為は上からの目線で無く、民主主義を継続さすための人間の知恵だという学者もいる。この流れの延長線上に循環型社会構築に向けての第一歩になるとの考え方が生まれて来た。コロナ以降世の中は、従来の考え方では、通用しなくなるといったとらえ方が世の中を覆い疑心暗鬼な世界へと誘導される。この動きに対し、良く耳にする言葉が、人間が生きて行くうえで重要な゛絆゛であり゛信頼゛そして゛平等゛となる。コロナ後の人間社会を考えた場合、次から次へと襲ってくる問題を冷静に解決することがよりよいSDGS の考え方に近づけるのかもしれない。

「鶏の研究 2021年6月号」 目次


鶏声人語

家保の獣医師の
発言は重い


 飲食業界への時短要請ならびにコロナ対策はきめが細かく科学に裏付けされた対応になり、山梨県の飲食業界へ対応策は学者の声を借りれば教科書に載ってもおかしくない程、理にかなった対策だという。その結果が発症件数にもなってあらわれ、大都市の知事は見習うべきだとも…。人の命を守ることが首長の責任であるとするならば、良いものはすべて導入し、環境にあった対策を講じる必要がある。鳥インフルエンザの異常発生についても既存の概念を打ち破ることが特に必要になって来る。なぜ、なぜ、なぜが消えたら目に見えぬウイルスに負ける。業界でいわれて来たことは、平飼い鶏舎、開放鶏舎からウインドウレス鶏舎への立替要請が日増しに強まり、ウインドウレス鶏舎絶対論すら流れた。今回発生した鶏舎を見るとウインドウレス鶏舎からの発症が多かったことである。このことは何を意味するのか。指導的立場にある家保の獣医師の発言によってどんなに傷付いた生産者がいたのかである。すべての獣医師とは思えないが、影響力が大きく、権限をもっているだけに現場をもっともっと知ってもらいたいものだ。

「鶏の研究 2021年5月号」 目次

鶏声人語

発生原因がどこにあるか
発想をかえて追求を


 コロナ疲れと鳥インフルエンザ疲れのダブル疲れが業界を襲い重い空気をただよわせる。コロナウイルスは3 月に入っても変異しながら静かに再々拡がる傾向にある。一方鳥インフルエンザの発生は3 月の声を聞き静かとなった。コロナウイルスとの斗いは100 年に一度あるか無いかといわれるだけに負けると深刻な傷をおう。一方鳥インフルエンザウイルスは特別なことが無い限り人には直接影響を与えず、鳥そのものがおかされ、命を落す。自然界の恐ろしさでもある。最近ではシベリアの永久凍土が溶け出し未知のウイルスが新たな疾病を引きおこす危険性があると報じる。この直接的要因は地球温暖化によるもので生態系そのものを根底からおびやかし、地球上から生物を削減させる可能性があるとも。昨年11 月から今年にかけての高病原性鳥インフルエンザの異常発生は何を意味するのか。今回の発生は従来の発生に比較しどこが違うのかである。ここまで被害が莫大だと、従来のような説明では説明がつかない。原因がどこにあるのか、発想を変えて追求する必要がある。


「鶏の研究 2021年4月号」 目次

鶏声人語

5月前半までAIの発生に注意
例年に無い異常発生数


 春一番が吹いた関東地方。北陸、東北、北海道、山陰地方、九州は降雪に泣く。自然界は何を人間社会に恐っているのか知らないが、ウイルス対人間の戦いは年が明けても続く。コロナの発生は全世界に及び、2 年目の春を迎える。鳥インフルエンザ(以下AI)は2020 年11 月5 日に香川県で第一号が発生した。12 月2 日には宮崎県を恐い、滋賀県へ飛び火し、24 日には32 例目となる大規模養鶏場への発生となった。2021 年に入っても発生は続き、終息する気配は感じられない。各種対策を官民あげて講じているのが、どこの養鶏場から発生してもおかしく無い状態が続く。AI の発生による減羽は鶏卵相場へどのような影響を与えるのか注目が集まるが、1月27 日現在あまり効果が見られない。卵価低迷と飼料の値上げが重なり経営基盤は弱体化が進んでいる。今後はAI 発生が経営面にどのような影響を与えるのか注目が集まる。目に視えない敵は誰をも恐れることなくわが道を進むだけに、ただ通りすぎて行くのを待つしか方法がないのかもしれない。研究者のなかには、4 月、5 月前半まで発生が続くと警告を鳴らす。

「鶏の研究 2021年 3月号」 目次

鶏声人語

生きもの商売の怖さを
鳥インフルエンザは教える


 昨年から今年にかけての鳥インフルエンザの発生は西日本地域から東日本地域に飛び火し、業界全体が恐怖に襲われた。発生当初業界ではオーバーな表現をすると対岸の火事だと見ていたものが、予想以上に西日本地域の各地に拡散した。発生の勢いは、中部地域、関東地域に拡大し、その勢いは下火になるどころかさらに燃え盛る傾向にある。1 月、2 月、3 月は厳冬期を迎え発生するには好環境な時期を迎え、気を抜くことができない。鳥インフルエンザの発生は、当然物流部門にも影響を与え、売り場確保のための斗いは続く。笑いの陰に涙があり、その逆も生じているわが業界。業界に大きなアクシデントが発生しない時には驚く程の動きもないが、今回のように各地で疾病が発生すると、山が崩れ、その崩れた後地に新たな山が誕生する。生きもの商売とは病との斗いであり、一見平和で、一つことが起きると商売の怖さを教える。

「鶏の研究 2021年2月号」 目次

鶏声人語

過去味わったことの無い程の
試練を与えられるか


 自然界は人間社会に過去味わったことがない程、大きな試練を与える。100 年に一度の発生といわれる2020 年の新型コロナウイルスの人間社会への攻撃。家畜の世界では2020 年10 月から鳥インフルエンザが発症した。1 月、2 月、3 月の厳冬期を迎えるだけに気の抜けない状況が続く。コロナ、鳥インフルエンザとも対策に限界があるだけに、問題は深刻である。2021 年がどのような年になるのか、神のみぞ知るでは許されない環境下にあることは事実である。

ブロイラー業界強く、
採卵業界弱い環境


 本稿は12 月上旬に執筆しただけに、2021 年のブロイラー、鶏卵の価格について触れることは大変危険性を含んでいるが、業界の声としてブロイラー強含み、鶏卵弱含みで推移するといった見方が強い。1~3月期の飼料価格は環境からいって値上げとなる。コロナで経済そのものが痛み続けているだけに、忍耐の期間が続く。

「鶏の研究 2021年1月号」 目次

鶏声人語

養鶏とは力の強い農業
コロナが教える今


 2020 年(令和2年)、なんと早くも新しき年を迎えようとしている。コロナによって、世界中の動きが止まった2020 年。アフターコロナ、ウイズコロナがはやり言葉のように世界中を乱舞。現在も継続している。コロナ禍によって大幅な利益を出した企業もあれば、上場企業で明治35 年創業のアパレル業界大手の企業が、東京地裁から10 月末付けで、民事再生手続きの廃止を受けるといった信じがたい動きが露呈した。この判決によって破産手続きに移行する。赤字の代名詞となったのが航空産業と鉄道であり、飲食関係であった。一方、食品関連で見ると、業務需要の大幅減落により、負の連鎖とでもいえる現象が表れている。規模が大きければ大きいほど、中小事業者は影響を強く受けている現実がある。食品業界の負の連鎖は想像以上の速さで、末端へと流れ込む。養鶏はこの流れにどのような立ち位置となっているのか。養鶏産業は生き物の上に成り立っていることを忘れてはならない。たとえ、飼育環境がシステム化されコンピューター制御で成り立っているとしてもである。周辺に大手加工産業がいたとしても。特に卵産業は畜産業界の中でも特異な立場にある。生で食する畜産物は卵をおいて他にはない。すなわち、口と直結する食材であり、生産者の意思が一つになった時、力を発揮する。強い力を持った産業であるといえる。

「鶏の研究 2020年12月号」 目次


鶏声人語

AWへの質問深堀の傾向
相談窓口の設置も


 コロナの陰にかくれアニマルウェルフェアの団体から、業界への質問が投げかけられる。この現象は過去にもあったが、質問内容が深堀され、返答に困惑する企業もある。高度に進化する養鶏産業にあって、経済合理主義が横たわる矛盾点も生じている事実もある。一方では、あってはならない事も発生していることも事実。養鶏界で異口同音にいわれることは、団体からの質問を真正面から答えていくと、経済面から経営が成立しなくなると。業界の相談窓口の設置が可急的速やかに求められている。アニマルウェルフェアの団体も、攻撃的質問を良しとするのでは無く、より建設的かつ質問の内容について真実を回答し解決できるような環境整備も必要では無いか。吊し上げ的発想でいくと、人間は建設的な意見を発言できなくなる。人間にとっても、家畜にとっても幸福の環境とは何かを議論しなければ、前へは進まない。一歩一歩問題点を解決することこそが大切であると海外のAW 関係者からお知られる。弊社が25年前からオーガニック畜産の先進国を毎年視察さらに3 年前には、アメリカ、日本、ヨーロッパにAW の活動拠点を置く団体の協力を得てイギリスでAW のレクチャーを受けた。その結果は過激なものでは無く理整然とした考え方に対し共鳴した。これこそが、大切なものである。

「鶏の研究 2020年11月号」 目次